第18回 問題9

問題9 介護保険法における消滅時効について正しいものはどれか。2つ選べ。
1.サービス事業者の介護報酬の請求権は、5年である。
2.償還払い方式による保険給付費の請求権は、2年である。
3.法定代理受領方式による介護給付費の請求権は、2年である。
4.償還払い方式の場合の起算日は、利用者が介護サービスの費用を支払った日である。
5.介護保険料の督促は、時効中断の効力を生ずる。

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解答

2、3、5

解説

 消滅時効は次のようになっています(2018中央法規ワークブックP64、八訂基本テキスト1巻P193・P194)。

① 保険料など介護保険法で規定される徴収金を徴収する権利……消滅時効は2年
※督促をすると、時効が中断する。
※消滅時効の起算日:保険料の納付期限の翌日。
督促による時効の中断
 被保険者が保険料を納付しないでいると、納付期限からしばらくして督促状が届きます。この場合、督促状が届いた翌日から起算して2年で時効となります。つまり、本来の納付期限から督促状が届くまでの間は時効のカウントには入らない、ということです。これが、督促による時効の中断です。

② 利用者が保険給付を受ける権利……消滅時効は2年
※消滅時効の起算日:利用者が償還払いでサービスを利用した場合、その費用を支払った日の翌日。

③ 事業者・施設が法定代理受領(現物給付の場合)で介護給付費を受ける権利……消滅時効は2年
※消滅時効の起算日:サービスを提供した月の翌々々月の1日。

④ 市町村が介護報酬の過払いをした場合の返還請求権……消滅時効は5年

⑤ 事業者・施設の不正請求により、市町村が介護報酬の過払いをした場合の返還請求権……消滅時効は2年
※この場合は、①の「徴収金」という性質を帯びるため、消滅時効は2年となる。
消滅時効が2年のものについて
 消滅時効が2年という比較的短い期間とされているものは、関係する事務を迅速かつ効率的に処理したいのと、記録の保存・管理上の観点から、債権関係を早く確定するのが適当と考えられたため。


 以上を踏まえて、各選択肢を見ていきます。

1.サービス事業者の介護報酬の請求権は、5年である。
→×

 上記③のように、事業者・施設が法定代理受領(現物給付の場合)で介護給付費を受ける権利の消滅時効は2年です。そのため、解答は×になります。

2.償還払い方式による保険給付費の請求権は、2年である。
→◯

 上記②のように、利用者が保険給付を受ける権利の消滅時効は2年です。この「利用者が保険給付を受ける権利」に、利用者が償還払いでサービスを利用した場合に、市町村に対して保険給付を請求する権利が該当します。ですので、この権利の消滅時効は2年であり、解答は◯になります。

3.法定代理受領方式による介護給付費の請求権は、2年である。
→◯

 選択肢1の解説(上記③)のとおりで、解答は◯になります。

4.償還払い方式の場合の起算日は、利用者が介護サービスの費用を支払った日である。
→×

 上記②のように、利用者が償還払いでサービスを利用した場合、消滅時効の起算日は、サービス費用を支払った日の翌日です。そのため、解答は×になります。

5.介護保険料の督促は、時効中断の効力を生ずる。
→◯

 上記①のように、保険料などの徴収金は、督促によって時効が中断します。そのため、解答は◯になります。

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