第18回 問題16

問題16 要介護認定について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.要介護認定等基準時間には、徘徊に対する探索が含まれる。
2.要介護認定等基準時間には、輸液の管理が含まれる。
3.市町村は、新規認定調査を指定市町村事務受託法人に委託できる。
4.要介護認定は、申請者の家庭での介護時間を計測して行う。
5.家庭裁判所には、申請権がある。

猫の写真

解答

1、2、3

解説

1.要介護認定等基準時間には、徘徊に対する探索が含まれる。
 →◯

2.要介護認定等基準時間には、輸液の管理が含まれる。
 →◯

 要介護認定の一次判定では、認定調査の基本調査の結果をコンピュータに入力し、下表の5分野の行為ごとに、1日あたりの必要な介護時間を推計した要介護認定等基準時間を出します(2018中央法規ワークブックP42、八訂基本テキスト1巻P93)。

5分野の行為
直接生活援助 ・食事
・排泄
・移動
・清潔保持
間接生活援助 洗濯、掃除等の家事援助など
認知症の行動・心理症状関連行為 徘徊に対する探索、不潔な行為に対する後始末など
機能訓練関連行為 歩行訓練、日常生活訓練などの機能訓練
医療関連行為 輸液の管理、褥瘡の処置などの診療の補助

 選択肢1の「徘徊に対する探索」は上表の「認知症の行動・心理症状関連行為」に含まれ、選択肢2の「輸液の管理」は上表の「医療関連行為」に含まれるため、解答は◯になります。

3.市町村は、新規認定調査を指定市町村事務受託法人に委託できる。
 →◯

 新規認定にかかる認定調査は、調査の適正化を図る観点から、原則として(委託せずに)市町村職員が行います(被保険者が遠隔地に居住している場合は、その被保険者の住む市町村に調査を嘱託することができます)。

 ただし例外的に、市町村は指定町村事務受託法人に対して、新規認定にかかる認定調査を委託することができます(2018中央法規ワークブックP39、八訂基本テキスト1巻P89)。そのため、解答は◯になります。
 また、指定町村事務受託法人には、更新認定と区分変更認定にかかる認定調査も委託することができます。

 なお、更新認定と区分変更認定にかかる認定調査は、指定居宅介護支援事業者、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設、地域包括支援センター、介護支援専門員のうち、指定基準の利益の収受・供与の禁止の規定に違反したことのない者に委託することができます(2018中央法規ワークブックP39、八訂基本テキスト1巻P89・P90)。

 以上を表にまとめると、次のようになります。

認定調査の委託を受けることができる者
新規認定にかかる認定調査が行える者 ・市町村職員(福祉事務所のケースワーカーや市町村保健センターの保健師など)
・指定町村事務受託法人(市町村からの委託)
更新認定と区分変更認定にかかる認定調査が行える者 ・市町村職員
・指定町村事務受託法人(市町村からの委託)
・指定居宅介護支援事業者、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設、地域包括支援センター、介護支援専門員のうち、指定基準の利益の収受・供与の禁止の規定に違反したことのない者(市町村からの委託)


4.要介護認定は、申請者の家庭での介護時間を計測して行う。
 →×

 要介護認定の過程において、申請者の家庭における介護時間を計測することはありません。そのため、解答は×になります。
 なお、上記の選択肢1と2の解説にあるように、要介護認定の一次判定において、要介護認定等基準時間を算定します。

5.家庭裁判所には、申請権がある。
 →×

 要介護認定の申請について、家庭裁判所が申請権をもつことはありません。そのため、解答は×になります。
 なお、介護保険法第27条第1項において、要介護認定の申請は次の者が代行できると規定されています(2018中央法規ワークブックP39、八訂基本テキスト1巻P88)。

要介護認定の申請代行ができる者
指定居宅介護支援事業者、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設のうち、指定基準の認定申請にかかる援助の規定に違反したことのない者
地域包括支援センター

 このほか、家族や成年後見人による代理申請、民生委員、社会保険労務士による申請代行も可能です(これらは、介護保険法以外の法令によって規定されています)。

関連Q&A↓
特定施設や認知症対応型共同生活介護事業者は、認定の申請代行はできないのですか?
「業としてではなく」なら可能  要介護認定の申請は、介護保険法第27条第1項において、次の者が代行できると規定されています。 認定の申請代行ができる者 指定居宅介護支援事業者、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設のうち、指定基準の認定申請にかかる援助の規定に違反したことのない者 地域包括支援センター  この規定は「業として(反復・継続して、つまり仕事として)行って、報酬を受けることができる」という意味です(実際には、料金を徴収していないところもあります)。ですので、特定施設や認知症対応型共同生活介護事業者が「業としてではなく(仕事としてではなく、無料で)」申請代行をしても、法律違反にはなりません。  上記のほか、家族や成年後見人による代理申請、民生委員、社会保険労務士、介護相談員(一定水準以上の研修を修了した者で、市町村が委嘱)などによる申請代行も可能です(これらは、介護保険法以外の法令によって規定されています)。
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