第18回 問題36

問題36 次の記述について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1.パーキンソン病では、安静時の振戦やあらゆる動作が乏しくなる無動、仮面様顔貌(かめんようがんぼう)などもみられる。
2.慢性硬膜下血腫は、血腫除去術の治療を行っても、ほとんど元の認知機能レベルには戻らない。
3.閉塞性動脈硬化症では、歩行時に下肢痛が出現し、立ち止まって休んでも痛みが軽減せず持続する。
4.脊髄損傷では、痛みや温度感覚が失われることもあるため、低温熱傷や擦過傷等に注意する。
5.帯状疱疹は、早期に治療を始めると、帯状疱疹後神経痛などの後遺症が少なくなる。

猫の写真

解答

1、4、5

解説

1.パーキンソン病では、安静時の振戦やあらゆる動作が乏しくなる無動、仮面様顔貌(かめんようがんぼう)などもみられる。
→◯

 パーキンソン病の四大運動症状は、次のものです(2018中央法規ワークブックP200、八訂基本テキスト3巻108)。

パーキンソン病の四大運動症状
安静時の振戦……じっとしているときに、振戦(筋肉が不随意に収縮と弛緩を繰り返して起こる震え)が起こる。手足を動かしたりすると、止まる。
無動……あらゆる動作が乏しくなる。仮面様顔貌(表情のない、仮面のような顔つき)も現れる。
筋固縮……筋肉が緊張して、手足、肩、首などの動きが悪くなる。他の人が手足などを掴んで筋肉を伸ばそうとすると、歯車現象(カクンカクンとした抵抗感)を示す。
姿勢・歩行障害……前屈した姿勢となり、小刻みに歩く。転倒しやすくなる。
2.慢性硬膜下血腫は、血腫除去術の治療を行っても、ほとんど元の認知機能レベルには戻らない。
→×

 頭部の外傷などにより、頭蓋内の髄膜(脳と脊髄を保護する膜。外側から硬膜、くも膜、軟膜の3つがある)のうち、硬膜とくも膜の間に血腫ができて脳を圧迫するのが、硬膜下血腫です。
 外傷などの後、すぐに血腫が大きくなって脳を圧迫し、意識障害など起こすのが、急性硬膜下血腫です。
 血腫が徐々に大きくなって脳を圧迫し、記憶力や判断力の低下、運動障害などを起こすのが、慢性硬膜下血腫です。
 手術で血腫を除去すると、認知機能は回復します。

3.閉塞性動脈硬化症では、歩行時に下肢痛が出現し、立ち止まって休んでも痛みが軽減せず持続する。
→×

 閉塞性動脈硬化症では、歩くと下肢に痛みを感じます。これは、立ち止まると軽減します。こうした症状を、間欠性跛行といいます(2018中央法規ワークブックP206、八訂基本テキスト3巻P133)

4.脊髄損傷では、痛みや温度感覚が失われることもあるため、低温熱傷や擦過傷等に注意する。
→◯

 神経系疾患(脊髄損傷、脳卒中、末梢神経障害など)では、痛みや温度、手足の感覚などが鈍くなる感覚障害が起こります。これが重度になると、感覚がまったく失われてしまうこともあります。そのため、低温熱傷や擦過傷、褥瘡などには注意が必要です(2018中央法規ワークブックP243、八訂基本テキスト3巻P303)。

5.帯状疱疹は、早期に治療を始めると、帯状疱疹後神経痛などの後遺症が少なくなる。
→◯

 帯状疱疹が重度化すると、帯状疱疹後神経痛(痛みが残る状態)や潰瘍になったりします。治療を早期に開始すれば、一般的に、帯状疱疹後神経痛などの後遺症や合併症は少なくなります(2018中央法規ワークブックP220、八訂基本テキスト3巻P164)。

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