第18回 問題37

問題37 難病について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.進行性核上性麻痺では、早期から眼球運動障害や認知機能の低下が認められる。
2.脊髄小脳変性症では、運動能力を維持するリハビリテーションや環境整備により、ADLを維持することが重要である。
3.潰瘍性大腸炎は、発症時に重症であっても、経過観察で完治する。
4.後縦靭帯骨化症では、首を強く後ろに反らすことにより症状が悪化する場合があるので、そのような動作は避ける。
5.筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、症状は進行性で、数年で四肢麻痺、摂食障害、呼吸麻痺となり、痛みなどの知覚や記憶力も失う。

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解答

1、2、4

解説

1.進行性核上性麻痺では、早期から眼球運動障害や認知機能の低下が認められる。
→◯

 進行性核上性麻痺は、早期から眼球運動障害(そのために視野が狭くなります)、姿勢反射異常などが現れます。
 また、やはり早期から前頭葉症状を中心とした認知機能低下(思考が遅くなる、無感情、抑うつ、手に触れると握ってしまう把握反射など)が現れます(2018中央法規ワークブックP202、八訂基本テキスト3巻P110)。そのため、解答は◯になります。
 こうしたことから、早期から転倒しやすくなります。

2.脊髄小脳変性症では、運動能力を維持するリハビリテーションや環境整備により、ADLを維持することが重要である。
→◯

 脊髄小脳変性症の主な症状は小脳性運動失調(ろれつが回らない、上肢運動の拙劣、上肢の震え、歩行時のふらつきなど)で、これが日常生活の妨げになります。また、進行すると転倒や誤嚥を起こしやすくなります。
 こうしたことから、生活環境を整え、運動能力を維持するリハビリテーションを行って、ADLを維持・拡大することが重要です(2018中央法規ワークブックP203、八訂基本テキスト3巻P114)。そのため、解答は◯になります。

3.潰瘍性大腸炎は、発症時に重症であっても、経過観察で完治する。
→×

 潰瘍性大腸炎では、直腸から大腸粘膜に連続的に炎症が生じ、大腸全体で潰瘍を起こします。症状は粘血便、血便、下痢、腹痛などです。重症になると貧血、発熱、食欲不振、体重減少がみられます。
 こうした症状が寛解と増悪(良くなったり悪くなったり)を繰り返す状態が、長期に渡ります。そのため、解答は×になります(2018中央法規ワークブックP212、八訂基本テキスト3巻P138)。

4.後縦靭帯骨化症では、首を強く後ろに反らすことにより症状が悪化する場合があるので、そのような動作は避ける。
→◯

 後縦靭帯は、椎体骨の後ろ(脊柱管の前面)を縦に走る靭帯です。これが骨化して肥厚し、脊柱管を狭くして、その中の脊髄(神経)を圧迫して神経障害を起こすのが、後縦靭帯骨化症です。
 この疾患の場合、首を強く後ろに反らすと、脊柱管がより狭くなって危険なため、そうした動作・姿勢は避ける必要があり(2018中央法規ワークブックP216、八訂基本テキスト3巻P122)、そのため解答は◯になります。

5.筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、症状は進行性で、数年で四肢麻痺、摂食障害、呼吸麻痺となり、痛みなどの知覚や記憶力も失う。
→×

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、四肢の筋力低下による運動や歩行などの生活機能障害、嚥下障害、言語障害などがみられます。症状は進行性であり、数年で四肢麻痺、摂食障害、呼吸麻痺となります。
 しかし、知覚神経、記憶力、眼球運動、肛門括約筋、意識は末期まで保たれます。そのため、解答は×になります(2018中央法規ワークブックP200、八訂基本テキスト3巻P106)。

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