第19回 問題26

問題26 高齢者に多い症状・疾患について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.高齢者の難聴では、伝音性難聴が多い。
2.服用する薬剤数が多くなると、副作用のリスクは増大する。
3.心房細動では、心内で形成された血栓により、脳梗塞をきたすことが多い。
4.高齢者のめまいは、内耳の障害のほか、血圧のコントロール不良、脳腫瘍などが原因となることがある。
5.加齢黄斑変性では、進行しても視力が失われることはない。

猫の写真

解答

2、3、4

解説

1.高齢者の難聴では、伝音性難聴が多い。
→×

 高齢者の難聴では、感音性難聴が多くなっています(2018中央法規ワークブックP193、八訂基本テキスト3巻P10)。そのため、解答は×になります。

高齢者にみられる聴覚障害
伝音性難聴 音を伝える部分(外耳や中耳)の障害によるもの。原因は中耳の硬化、感染、耳垢塞栓(耳垢がつまった状態)など。
感音性難聴
※高齢者の難聴で多い
音を感じる部分(内耳から大脳)の障害によるもの。原因は、加齢による内耳の感覚細胞の機能低下など。
耳鳴り 内耳の感覚細胞の障害。高血圧や糖尿病などで起こることもある。

2.服用する薬剤数が多くなると、副作用のリスクは増大する。
→◯

 高齢者は複数の疾患をもち、複数種類の薬剤を服用していることが多くあり、その相互作用によって副作用が出やすくなります(2018中央法規ワークブックP197、八訂基本テキスト3巻P96)。そのため、解答は◯になります。
 こうしたことから、薬剤管理指導を実施することで、薬剤の効果の把握、副作用の未然防止、薬剤の適正使用を進めることなどが大切になります(2018中央法規ワークブックP275、八訂基本テキスト2巻P352)。

3.心房細動では、心内で形成された血栓により、脳梗塞をきたすことが多い。
→◯

 心房細動とは、心房が震えて規則正しい収縮ができなくなる不整脈で、これにより血流がよどんで、主に左心房の壁に血栓が生じやすくなります。
 この血栓がはがれて動脈を流れて行き、脳内の血管に詰まると脳梗塞になります(2018中央法規ワークブックP199、八訂基本テキスト3巻P72・P98)。そのため、解答は◯になります。

4.高齢者のめまいは、内耳の障害のほか、血圧のコントロール不良、脳腫瘍などが原因となることがある。
→◯

 高齢者のめまいは下表のようなものがあり、この選択肢にあるものが原因となります(2018中央法規ワークブックP193、八訂基本テキスト3巻P9)。そのため、解答は◯になります。

高齢者のめまい
回転性のめまい 原因は内耳の障害(メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎など)の場合が多い。また、アスピリンなどの薬剤や小脳出血が原因となることもある。
眼前暗黒感 原因は起立性低血圧、低血糖、徐脈性不整脈など。
浮動感 原因は薬剤(抗不安薬、睡眠薬、筋弛緩薬など)の服用、小脳疾患、パーキンソン病など。

5.加齢黄斑変性では、進行しても視力が失われることはない。
→×

 加齢黄斑変性は、加齢により黄斑(網膜の中心部)に障害が生じる疾患です。視野の中心部が歪んだり、見えにくくなって視力が低下します(中心暗点)。
 網膜下で出血が起こると、失明することもあります(2018中央法規ワークブックP193、八訂基本テキスト3巻P10)。そのため、解答は×になります。

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