第20回 問題30【平成29年 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

問題30 神経難病について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、眼球運動や肛門括約筋、知覚神経は末期まで保たれる。
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)でみられる筋力低下や筋萎縮には、筋カトレーニングが効果的である。
3.パーキンソン病では、精神症状、自律神経症状は出現しない。
4.パーキンソン病の治療は、薬物療法が基本である。
5.進行性核上性麻痺では、思考の遅延や無感情などの認知機能低下を早期から認めやすい。

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解答

1、4、5

解説

1.筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、眼球運動や肛門括約筋、知覚神経は末期まで保たれる。
→◯

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、四肢の筋力低下による運動や歩行などの生活機能障害、嚥下障害、言語障害などがみられます。症状は進行性であり、数年で四肢麻痺、摂食障害、呼吸麻痺となります。
 しかし、知覚神経、記憶力、眼球運動、肛門括約筋、意識は末期まで保たれます。そのため、解答は◯になります(2018中央法規ワークブックP200、八訂基本テキスト3巻P106)。

2.筋萎縮性側索硬化症(ALS)でみられる筋力低下や筋萎縮には、筋カトレーニングが効果的である。
→×

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、進行を遅らせる薬剤はありますが、進行を阻止することはできません。基本的には、補助具を用いた介護と運動訓練(食事の動作、意思伝達のための特殊なワープロ操作など)を行うことになります(2018中央法規ワークブックP200、八訂基本テキスト3巻P107)。
 また、筋萎縮性側索硬化症(ALS)による筋力低下や筋萎縮は、筋力トレーニングでは回復しません。むしろ、過度なトレーニングをすることで筋肉を痛め、さらに運動機能を低下させる危険性もあります。そのため、解答は×になります。

3.パーキンソン病では、精神症状、自律神経症状は出現しない。
→×

 パーキンソン病が5年、10年、15年と経過していくと、薬が効きにくくなっていきます。そして、脳障害が進行し、精神症状(うつ状態、認知症など)、自律神経症状(起立性低血圧、排尿障害など)が出現することがあります(2018中央法規ワークブックP200、八訂基本テキスト3巻P110)。そのため、解答は×になります。

 こうした症状の変化に対しては、深部脳刺激療法や定位脳手術を行うことがあります。

4.パーキンソン病の治療は、薬物療法が基本である。
→◯

 パーキンソン病の治療の基本は薬物療法で、L-ドパなどが用いられます(2018中央法規ワークブックP200、八訂基本テキスト3巻P109)。そのため、解答は◯になります。

5.進行性核上性麻痺では、思考の遅延や無感情などの認知機能低下を早期から認めやすい。
→◯

 進行性核上性麻痺は、早期から眼球運動障害(そのために視野が狭くなります)、姿勢反射異常などが現れます。
 また、やはり早期から前頭葉症状を中心とした認知機能低下(思考が遅くなる、無感情、抑うつ、手に触れると握ってしまう把握反射など)が現れます(2018中央法規ワークブックP202、八訂基本テキスト3巻P110)。そのため、解答は◯になります。
 こうしたことから、早期から転倒しやすくなります。

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