第20回 問題31

問題31 認知症について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.BPSD(認知症の行動・心理症状)は、一般に認知症が進行するほど重症化する。
2.血管性認知症では、適切な治療やリハビリテーションにより、認知機能が改善した例もある。
3.レビー小体型認知症は、幻視が特徴的で、払いのけたり、逃げるような動作を伴う。
4.アルツハイマー型認知症の治療薬は、易怒性などの興奮性BPSD(認知症の行動・心理症状)を悪化させる可能性がある。
5.慢性硬膜下血腫による認知機能障害は、慢性化しているため、血腫を除去しても回復が期待できない。

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解答

2、3、4

解説

1.BPSD(認知症の行動・心理症状)は、一般に認知症が進行するほど重症化する。
 →×

 認知症は、おおまかに①初期/軽度、②中期/中等度、③進行期/重度、④終末期という4ステージに分けられます。このステージによって出現するBPSD(認知症の行動・心理症状)の内容が変化します。
 また、BPSD(認知症の行動・心理症状)の重症度は人によっても異なり、中核症状の進行と必ずしも一致しません(2018中央法規ワークブックP250、七訂基本テキスト3巻P198)。そのため、解答は×になります。

認知症のステージ
初期/軽度 健忘が中心。IADL(金銭管理、買い物、服薬管理など)に障害がみられるが、基本的ADLは保たれる。
中期/中等度 聞いたことをすぐ忘れる。基本的ADLに支援が必要になる(簡単な食事の用意ができない、服を順番に渡す必要があるなど)。
進行期/重度 認知機能障害が重度となる(着衣失効〔服の袖に腕を通すことが困難〕など)。失語症によりコミュニケーションが難しくなる。運動機能が衰える。排尿コントロールが難しくなる。
終末期 寝たきりになる。発語はほとんどない。尿便失禁。嚥下困難。

2.血管性認知症では、適切な治療やリハビリテーションにより、認知機能が改善した例もある。
 →◯

 血管性認知症では、再発防止のための薬物療法や、廃用予防のための生活指導、リハビリテーションが大切になります。これらを適切に実施することにより、認知機能を改善することは不可能ではありません(七訂基本テキスト3巻P191)。そのため、解答は◯になります。

3.レビー小体型認知症は、幻視が特徴的で、払いのけたり、逃げるような動作を伴う。
 →◯

 レビー小体とは、神経細胞が脱落・変性したαシヌクレインというたんぱく質が蓄積して形成される、特殊なたんぱく質の塊です。
 レビー小体型認知症では、脳だけでなく抹消自律神経系の神経細胞にもレビー小体が異常沈着するため、次のようにさまざまな症状が現れます(2018中央法規ワークブックP247、七訂基本テキスト3巻P192)。ここには、選択肢にあるような内容も含まれるため、解答は◯になります。

レビー小体型認知症の症状
レム睡眠障害(夢を見て〔レム睡眠中〕大声を出したり、身体を激しく動かす。何年も前からみられる)
うつ症状(比較的早期から)
嗅覚の低下(比較的早期から)
リアルな幻視(幻視を払いのける、幻視から逃げようとするなど)、誤認妄想(家族を他人と言うなど)
認知機能の低下は全般的で、視覚認知障害がやや目立ち、(アルツハイマー型認知症ほどではないが)記憶障害も伴う。
パーキンソン症状
自律神経症状として、起立性低血圧(立ちくらみ)や失神(こららによる転倒)、血圧の変動、便秘。
嚥下障害

4.アルツハイマー型認知症の治療薬は、易怒性などの興奮性BPSD(認知症の行動・心理症状)を悪化させる可能性がある。
 →◯

 アルツハイマー型認知症の治療薬として用いられる薬剤の中には、活力を増強する一方、副作用として、易怒性などの興奮性BPSD(認知症の行動・心理症状)を悪化させる可能性があるものがあります。(七訂基本テキスト3巻P190・P201)。そのため、解答は◯になります。

5.慢性硬膜下血腫による認知機能障害は、慢性化しているため、血腫を除去しても回復が期待できない。
 →×

 慢性硬膜下血腫による認知機能障害では、手術によって原疾患である血腫を除去することで、元の認知機能レベルへの回復が見込まれます(2018中央法規ワークブックP248、七訂基本テキスト3巻P195)。そのため、解答は◯になります。

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