第20回 問題33

問題33 感染予防について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1.標準予防策(スタンダード・プリコーション)の基本は、人の体液や排泄物のすべてに感染性があるものとして取り扱うことである。
2.ノロウィルス感染者の嘔吐物処理に際しては、汚染した場所をアルコール綿で拭き取ればよい。
3.水痘、麻疹、風疹及びB型肝炎は、ワクチンで予防可能な感染症である。
4.咳エチケットは、インフルエンザと診断されたときから心がければよい。
5.高齢者を対象とする肺炎球菌ワクチンは、定期接種となっている。

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解答

1、3、5

解説

1.標準予防策(スタンダード・プリコーション)の基本は、人の体液や排泄物のすべてに感染性があるものとして取り扱うことである。
 →◯

 標準予防策(スタンダード・プリコーション)は、すべての人に対して実施する感染対策です。基盤となる考え方は、「あらゆる人の血液、体液、分泌物、排泄物、創傷のある皮膚、粘膜には感染症があると考えて取り扱う」というものです(2018中央法規ワークブックP280、八訂基本テキスト3巻P198)。

2.ノロウイルス感染者の嘔吐物処理に際しては、汚染した場所をアルコール綿で拭き取ればよい。
 →×

 ノロウイルスはアルコールに対する抵抗性が高く、アルコール消毒では効果がありません。アルコールではなく、0.5%次亜塩素酸ナトリウムで消毒します(2018中央法規ワークブックP282、八訂基本テキスト3巻P202)。
 その際には、使い捨てのマスク、ガウン、手袋を着用し、窓を開けて換気します。なお、マスクについては、ノロウイルス感染者の嘔吐物から飛沫感染することもあるため、その予防の意味もあります。

3.水痘、麻疹、風疹及びB型肝炎は、ワクチンで予防可能な感染症である。
 →◯

 事業所・施設に新しい職員が入る場合、ワクチンで予防可能な感染症(水痘、麻疹、風疹、B型肝炎)の既往歴や予防接種の状況、抗体価(体内にある抗体の量の指標)を確認します。抗体がない場合は、予防接種を勧めます(八訂基本テキスト3巻P203)。

4.咳エチケットは、インフルエンザと診断されたときから心がければよい。
 →×

 咳エチケットは、標準予防策(スタンダード・プリコーション)の考え方に基づくものです。
 インフルエンザなどの感染症と診断されていなくても、咳やくしゃみなどの症状がある場合、何らかの病原性微生物を拡散させる可能性があります。そのため、これらの症状がある場合は、感染予防のために、マスクを着用する必要があります(2018中央法規ワークブックP280、八訂基本テキスト3巻P200)。

5.高齢者を対象とする肺炎球菌ワクチンは、定期接種となっている。
 →◯

 高齢者には、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンが推奨されています(2018中央法規ワークブックP282、八訂基本テキスト3巻P203)。

 肺炎球菌感染症は、重い合併症(気管支炎、肺炎、敗血症など)を起こすことがあります。高齢者では、肺炎球菌ワクチンは定期接種ワクチンとされています。

 慢性疾患のある高齢者がインフルエンザウイルスに感染すると、肺炎などを伴って重症化する可能性があります。インフルエンザワクチンにより、高齢者の死亡のリスクが5分の1、入院のリスクが3分の1から2分の1に減少することが期待されています。

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