第20回 問題37

問題37 在宅酸素療法について正しいものはどれか。2つ選べ。
1.酸素ボンベの使用に慣れれば、医師の指示がなくても、酸素吸入量は自由に設定してよい。
2.酸素消費量が多くなるため、入浴は行わない。
3.電磁調理器の使用時には、酸素吸入は行わない。
4.鼻腔カニューレの使用中であっても、食事や会話が可能である。
5.呼吸同調型酸素供給装置を使用することで、酸素ボンベの消費を減らすことができる。

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解答

4、5

解説

1.酸素ボンベの使用に慣れれば、医師の指示がなくても、酸素吸入量は自由に設定してよい。
 →×

 低酸素血症により在宅酸素療法を行っている患者に、医師の指示を超えて酸素流量を増やすと、CO2ナルコーシスとなる危険があるため、注意が必要です(2018中央法規ワークブックP272、七訂基本テキスト3巻P305)。そのため、解答は×になります。

関連Q&A↓
CO<sub>2</sub>ナルコーシスとは、どういうものですか?
CO2ナルコーシスとは、炭酸ガス(CO2)が体内にたまり、高炭酸ガス血症によって中枢神経や呼吸中枢が抑制され、中枢神経障害や意識障害を起こすものです。  

呼吸中枢は、O2とCO2に刺激されて呼吸をコントロールしている

 呼吸中枢は、血中の酸素(O2)とCO2に刺激されて呼吸をコントロールしています。健康な人の場合、血中のCO2が上昇またはO2が低下すると呼吸が促進され、逆にCO2が低下またはO2が上昇すると呼吸が抑制されます。  

低酸素血症の場合、酸素流量を増やすと呼吸中枢は呼吸を抑制してしまう

 しかし、低酸素血症の患者の場合、高CO2に慣れているため、CO2が上昇しても呼吸が促進されず、もっぱらO2によって呼吸がコントロールされるようになります。このような状態の患者に対して酸素流量を増やすと、血中のO2が上昇し、呼吸中枢は呼吸を抑制してしまうことに…。すると、CO2が体内にたまっていって、CO2ナルコーシスとなってしまいます。

2.酸素消費量が多くなるため、入浴は行わない。
 →×

 在宅酸素療法を行っている場合でも、延長チューブを使って入浴をすることが可能です。そのため、解答は×になります。
 なお、入浴によって酸素消費量が多くなるため、お湯をややぬるめにする、長湯はしない、なるべく動作をゆっくりする、石鹸やシャンプーなどを手の届く範囲に置く、肩までつからない(水圧によって呼吸が苦しくなるため)などの配慮が必要です。

3.電磁調理器の使用時には、酸素吸入は行わない。
 →×

 在宅酸素療法では高濃度の酸素を扱うため、火気から2m以上離すなど、十分に注意する必要があります(2018中央法規ワークブックP271、七訂基本テキスト3巻P305)。また、ガスコンロを電磁調理器に変えたり、暖房機器はエアコンにするなど、なるべく電気機器を使用することが望ましいと言えます。そのため、解答は×になります。

4.鼻腔カニューレの使用中であっても、食事や会話が可能である。
 →◯

 鼻腔カニューレは鼻腔から酸素を投与するものなので、使用中に食事や会話をすることは可能です(2018中央法規ワークブックP272、七訂基本テキスト3巻P306)。そのため、解答は◯になります。

5.呼吸同調型酸素供給装置を使用することで、酸素ボンベの消費を減らすことができる。
 →◯

 呼吸同調型のものは、吸気時にのみ酸素を流出させるため、酸素ボンベの消費を減らすことが可能です(2018中央法規ワークブックP271、七訂基本テキスト3巻P306)。そのため、解答は◯になります。

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