第19回 問題58

問題58 生活保護制度について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.介護保険の介護保険料は、生活扶助として給付される。
2.介護扶助による介護の給付は、介護保険法の指定を受け、かつ、生活保護法による指定を受けた事業者等に委託して行われる。
3.被保護者が介護保険の被保険者である場合は、介護保険の保険給付より介護扶助が優先して給付される。
4.介護保険制度に基づく住宅改修は、住宅扶助の対象である。
5.医療扶助による医療の給付は、入院又は通院により治療を必要とする場合に、生活保護の指定医療機関に委託して行われる。

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解答

1、2、5

解説

1.介護保険の介護保険料は、生活扶助として給付される。
→◯

 生活保護受給者の介護保険料は、生活保護の生活扶助から支給されます(2018中央法規ワークブックP366、八訂基本テキスト3巻P514)。そのため、解答は◯になります。

関連Q&A
生活保護の介護扶助・生活扶助と、居住費・食費などの関係性はどのようになっているのですか?
介護保険料(介護保険の被保険者)  生活扶助での対応になります。詳細は、以下のとおりです。 第1号被保険者  年額18万円(月額1万5,000円)以上の老齢基礎年金等受給者は特別徴収(年金から天引き)されます。この場合、介護保険料の分が年金収入から控除されます。
※「年金収入から控除」というのは、受け取る年金のうち、保険料の分は収入とはみなされず、その分を生活扶助として増やしてくれるということです。ですので、結果的には「生活扶助に上乗せして支給される」と言うことができます。
 上記以外の場合は普通徴収(納入通知書による納付)になります。この場合は、生活扶助に介護保険料加算がされます。
第2号被保険者
 勤労(被用)収入から控除されます。
※生活保護受給者は、国民健康保険の適用除外になります(必要な医療は、生活保護の医療扶助から給付される)。そのため、国民健康保険に加入していた第2号被保険者が生活保護を受けるようになると、医療保険未加入となり、第2号被保険者の資格要件のうち「医療保険に加入していること」を満たさなくなって、介護保険の被保険者ではなくなります。  ただし、生活保護を受けていて、企業の健康保険に加入している人もわずかにいます(生活保護受給者が、企業の健康保険に加入することは可能)。この場合で、40歳以上65歳未満の人が第2号被保険者になります。つまり、生活保護受給者で第2号被保険者となるのは、企業の健康保険に加入している人であり、会社に勤務していて給与をもらっている、ということです。  この場合、給与から医療保険料と一緒に介護保険料が徴収されます。そのため、介護保険料の分は収入とはみなされず(「勤労(被用)収入から控除」)、その分を生活扶助として増やしてくれます。ですので、結果的には「生活扶助に上乗せして支給される」と言うことができます。
 

施設サービス(介護保険の被保険者)


日常生活費
 生活扶助での対応になります(介護施設入所者基本生活費)。
食費
 介護保険から特定入所者介護サービス費から給付されて、負担限度額の分が介護扶助の対応になります。
※特定入所者介護サービス費は、居住費・食費について、負担限度額までを利用者が負担し、それを超えて基準費用額までが介護保険から給付されるものです。

居住費
 生活保護受給者は、原則として多床室を利用することとされています。この場合の居住費は、全額が介護保険から特定入所者介護サービス費として給付されます。
※生活保護受給者が多床室を利用した場合は、特定入所者介護サービス費における負担限度額が0円とされているため、全額が特定入所者介護サービス費として給付されることになります。  ただし、居室の空き状況などによっては、例外的にユニット型個室、ユニット型準個室、従来型個室を利用することも認められます。この場合、介護保険から特定入所者介護サービス費が給付されて、負担限度額の分が介護扶助の対応になります。
 

短期入所サービス(介護保険の被保険者)


食費
 生活保護による新たな対応はありません。介護保険から特定入所者介護サービス費から給付されて、負担限度額の分を生活保護受給者が支払います。
※短期入所サービスを利用するというのは、生活保護受給者が自宅で生活しているということであり、生活費(食費を含む)として生活扶助が支給されています。そのため、負担限度額の分を既に支給されている中から支払うことになります。

滞在費
 生活保護受給者は、原則として多床室を利用することとされています。この場合の滞在費は、全額が介護保険から特定入所者介護サービス費として給付されます。  ユニット型個室、ユニット型準個室、従来型個室を利用した場合は、生活保護による新たな対応はありません。介護保険から特定入所者介護サービス費が給付されて、負担限度額の分を生活保護受給者が支払います。  

通所サービス(介護保険の被保険者)


食費
 生活保護による新たな対応はありません。食費の全額を生活保護受給者が支払います。
※通所サービスを利用するというのは、生活保護受給者が自宅で生活しているということであり、生活費(食費を含む)として生活扶助が支給されています。そのため、食費の全額を既に支給されている中から支払うことになります。
 

生活保護受給者(介護保険の被保険者でない場合)


介護保険料(介護保険の被保険者でない場合)

 介護保険の被保険者でないので、そもそも介護保険料は発生しません。  

施設サービス(介護保険の被保険者でない場合)


日常生活費
 生活扶助での対応になります(介護施設入所者基本生活費)。
食費
 介護扶助での対応になります。
居住費
 介護扶助での対応になります。  

短期入所サービス(介護保険の被保険者でない場合)


食費
 介護保険の特定入所者介護サービス費相当額が介護扶助の対応になり、負担限度額相当額を生活保護受給者が既に支給されている中から支払います。
滞在費
 生活保護受給者は、原則として多床室を利用することとされています。この場合の滞在費は、全額が介護扶助の対応になります。  ユニット型個室、ユニット型準個室、従来型個室を利用した場合は、介護保険の特定入所者介護サービス費相当額が介護扶助の対応になり、負担限度額相当額を生活保護受給者が既に支給されている中から支払います。  

通所サービス(介護保険の被保険者でない場合)


食費
 食費の全額を生活保護受給者が既に支給されている中から支払います。  
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2.介護扶助による介護の給付は、介護保険法の指定を受け、かつ、生活保護法による指定を受けた事業者等に委託して行われる。
→◯

 介護扶助によるサービスの給付は、介護サービス提供の適正な実施を確保するため、介護保険法の指定を受け、かつ、生活保護法による指定を受けた事業者等(指定介護機関)に委託して行われます(2018中央法規ワークブックP369、八訂基本テキスト3巻P515)。そのため、解答は◯になります。

3.被保護者が介護保険の被保険者である場合は、介護保険の保険給付より介護扶助が優先して給付される。
→×

 生活保護法の「他法優先の原則」(保護の補足性)により、生活保護の介護扶助よりも、介護保険の給付が優先します。
 そのうえで、利用者負担の部分は生活保護の介護扶助から給付され、第1号被保険者の保険料は生活保護の生活扶助から給付されます(2018中央法規ワークブックP50・P368、八訂基本テキスト1巻P130・3巻P511)。
 そのため、解答は×になります。

4.介護保険制度に基づく住宅改修は、住宅扶助の対象である。
→×

 介護保険の住宅改修は、住宅扶助ではなく、介護扶助の対象です(2018中央法規ワークブックP367、八訂基本テキスト3巻P514)。そのため、解答は×になります。
 なお、住宅扶助の対象となるのは、住居確保のための費用(敷金、家賃、地代など)、補修その他住宅の維持のために必要なものの費用です(2018中央法規ワークブックP366、八訂基本テキスト3巻P512)。

5.医療扶助による医療の給付は、入院又は通院により治療を必要とする場合に、生活保護の指定医療機関に委託して行われる。
→◯

 生活保護の医療扶助の給付は、生活保護の指定医療機関に委託して行われます(2018中央法規ワークブックP366、八訂基本テキスト3巻P512)。そのため、解答は◯になります。

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