問題28 感染症と感染経路の組合せについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1.結核 – 空気感染
2.疥癬 – 飛沫感染
3.インフルエンザ – 空気感染
4.腸管出血性大腸菌感染症 – 接触感染
5.流行性耳下腺炎 – 飛沫感染
解答
1、4、5
解説
感染経路別の主な感染症と予防策は、次のようになっています(2021ユーキャン速習レッスンP280、八訂基本テキスト3巻P200)。
感染経路 | 主な感染症と予防策 | |
接触感染 | 主な感染症 |
●ノロウイルス感染症(吐物などの処理時は飛沫感染)、腸管出血性大腸菌感染症、疥癬、多剤耐性菌感染症など
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感染対策 |
物品などとの接触で、手指を介して伝播。
●職員の手指衛生を徹底する。
●嘔吐物や排泄物などと接触する可能性のある場面では、手袋、ガウンまたはエプロンなどを着用し、ケア後は速やかに破棄する。
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飛沫感染 | 主な感染症 |
●ノロウイルス感染症の吐物などの処理時、インフルエンザ、流行性耳下腺炎、風疹など
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感染対策 |
咳、くしゃみ、会話などで飛散した飛沫粒子で伝播(飛沫粒子は1m程度で落下)。
●感染症をもつ利用者の2m以内でケアを行う場合は、使い捨てマスクを着用する。
●感染症をもつ利用者に咳エチケット(口と鼻をティッシュやハンカチで押さえる、マスクの着用)への協力を求める。
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空気感染 | 主な感染症 |
●結核、麻疹、水痘(帯状疱疹)など
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感染対策 |
咳などで飛散した飛沫粒子が空中を浮遊して伝播。
●結核の場合は、専門病院へ入院。
●麻疹、水痘の場合は、免疫をもつ職員がケアを行う。免疫のない職員の場合は、高性能マスクを着用し、利用者にも使い捨てマスクの着用を求める。個室管理が原則。
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血液感染 | 主な感染症 |
●B型肝炎、C型肝炎、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)など
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感染対策 |
注射針による外傷などによって血液を媒介して伝搬。
●注射針や鋭利な器材を取り扱う際に、安全を徹底する。
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上表からして、選択肢「1.結核 – 空気感染」と「4.腸管出血性大腸菌感染症 – 接触感染」と「5.流行性耳下腺炎 – 飛沫感染」の解答は◯になります。
そして、「2.疥癬 – 飛沫感染」と「インフルエンザ – 空気感染」の解答は×になります。
疥癬は接触感染、インフルエンザは飛沫感染です。