第21回 問題29【平成30年 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

問題29 次の記述について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.腹囲は、メタボリックシンドロームの診断に使われる。
2.血清アルブミン値は、栄養状態の指標とはならない。
3.血中尿素窒素(BUN)は、腎機能の指標となる。
4.白血球数は、細菌感染で減少する。
5.AST(GOT)は、心臓の疾患でも上昇することがある。

猫の写真

解答

1、3、5

解説

1.腹囲は、メタボリックシンドロームの診断に使われる。
→◯

 設問のとおりです(2018中央法規ワークブックP227、八訂基本テキスト3巻P76)。
 なお、男性で腹囲が85cm以上、女性で90cm以上が、腹部型の肥満とされています。

2.血清アルブミン値は、栄養状態の指標とはならない。
→×

 高齢者の低栄養は、BMI、体重減少、血清アルブミン値、上腕周囲長、食事摂取量などによって評価・判定をします(2018中央法規ワークブックP261、八訂基本テキスト3巻P77・P372・P378)。そのため、解答は×になります。

低栄養のリスク指標
BMI
(Body Mass Index)
体重kg÷(身長m×身長m)
肥満:25以上
低体重:18.5未満
体重減少 6か月間で2~3kg以上の減少
 または
6か月間で3%以上の減少
血清アルブミン値 3.6g/dL以下で骨格筋の消耗が始まっている可能性あり
上腕周囲長 男性で20cm未満、女性で19cm未満

※下腿周囲長も低栄養の指標に用いられる
食事摂取量の減少 1食当たり1/3程度の量に落ちたり、1日2食程度が続いている
※腹囲:メタボリックシンドロームの診断に用いられる。男性で85cm以上、女性で90cm以上が、腹部型の肥満とされる。

 なお、高齢になるとエネルギー消費が少なくなり、食欲が低下しがちです。また、加齢によって消化器も機能低下してきます。こうしたことから、高齢者では低栄養が問題になります(2018中央法規ワークブックP191、八訂基本テキスト3巻P8)。

3.血中尿素窒素(BUN)は、腎機能の指標となる。
→◯

 血中尿素窒素(BUN)は、腎機能が低下すると高値になるので、腎機能の指標として有効です(2018中央法規ワークブックP228、八訂基本テキスト3巻P77)。そのため、解答は◯になります。

4.白血球数は、細菌感染で減少する。
→×

 白血球数は、細菌感染、炎症、喫煙、副腎皮質ステロイド投与、ストレス、悪性腫瘍(特に白血病)などがある場合に上昇します(2018中央法規ワークブックP228、八訂基本テキスト3巻P78)。そのため、解答は×になります。
 減少するのは、ウイルス感染症、再生不良性貧血などがある場合です。

 なお、赤血球、白血球、血小板の検査のことを、血算といいます。これは、貧血や炎症の判定などに用いられます。

血算と判定
赤血球 高値 赤血球は多いが、血色素が少なく、容量が少ない場合は、小球性低色素性貧血(鉄欠乏性貧血など)
低値 赤血球が少なく、容量が増大している場合は、大球性貧血
白血球 高値 細菌感染、炎症、喫煙、副腎皮質ステロイド投与、ストレス、悪性腫瘍(特に白血病)など
低値 ウイルス感染、再生不良性貧血など
血小板 高値 炎症など
低値 薬剤、肝硬変、播種性血管内凝固症候群(DIC)、特発性血小板減少性紫斑病など
5.AST(GOT)は、心臓の疾患でも上昇することがある。
→◯

 AST(GOT)は、肝・胆道疾患の指標として用いられます。ただし、肝・胆道疾患だけでなく、心臓や筋肉などの疾患、溶血性疾患(溶血:赤血球が破壊されること)でも上昇します(2018中央法規ワークブックP228、八訂基本テキスト3巻P77)。そのため、解答は◯になります。

 AST(GOT)は肝細胞に多く含まれている酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に放出されて、血液中の値が上昇します。そのため、肝・胆道疾患の指標になります。また、心筋や骨格筋の細胞、赤血球にも多く含まれているため、これらの疾患の指標にもなります。

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