解答
1、3、4
解説
→◯
設問のとおり、フレイル(虚弱)とは、高齢になって筋力や活動が低下している状態をいいます。①体重減少、②歩行速度低下、③握力低下、④疲れやすい、⑤身体活動レベルの低下、のうち3項目以上に該当すればフレイルとみなされます(2021ユーキャン速習レッスンP180、八訂基本テキスト3巻P11)。そのため、解答は◯になります。
→×
くしゃみや咳などで腹圧が上昇したときに尿が漏れるのは、腹圧性尿失禁です。(2021ユーキャン速習レッスンP181、八訂基本テキスト3巻P12・P422)。そのため、解答は×になります。
なお、機能性尿失禁とは、膀胱や尿道の機能は正常だが、認知症や麻痺などのために尿器に排尿できないものをいいます。
腹圧性尿失禁 | くしゃみや咳などで腹圧が上昇したときに漏れる。尿道が短い女性に多い。
対応:骨盤底筋訓練が有効。骨盤底筋は、骨盤のなかで内臓を支える筋肉で、これが衰えると、咳やくしゃみなどで腹圧が上昇したときに尿道を締めることができなくなる。この骨盤底筋を鍛えて、尿道を締められるようにするのが、骨盤底筋訓練。 |
切迫性尿失禁 | 膀胱に尿が少し溜まっただけで膀胱が急に収縮して尿意が起こり(尿意切迫感)、我慢できずに漏れる。脳血管障害や尿路感染症などが原因。
対応:膀胱訓練(少しずつ排尿間隔を長くしていき、膀胱に溜まる尿量を増やす訓練)が有効。 |
溢流性尿失禁 | 膀胱内に多量に溜まって漏れる。前立腺肥大による下部尿路閉鎖、糖尿病性末梢神経障害による膀胱収縮障害などが原因。
対応:原因疾患の治療(手術治療、薬物療法)が基本。自己導尿をする場合もある。 |
機能性尿失禁 | 膀胱や尿道の機能は正常だが、認知症や麻痺などのために尿器に排尿できない。
対応:排泄に関する一連の日常生活動作の問題点を見極めることが大切。 |
→◯
緑内障は、房水(眼内の液体)の流れが阻害されることで眼圧が上昇し、視神経が障害されて起こります(眼圧が正常でも神経障害が起こる場合があり、これを正常眼圧緑内障という)。
緑内障のうち、原発閉塞隅角緑内障では、眼圧の40mmHg以上に及ぶ急激な上昇により、急性緑内障発作(症状は眼痛、頭痛、嘔吐など)を起こすことがあります(2021ユーキャン速習レッスンP214、八訂基本テキスト3巻P168)。そのため、解答は◯になります。
原発開放隅角緑内障 | 房水の流出路である線維柱帯が詰まって眼圧が上昇し、視神経を障害する。正常眼圧緑内障(眼圧は正常なのに、神経障害がある)も、ここに分類される。 |
原発閉塞隅角緑内障 | 隅角(角膜と虹彩の間)が閉じてしまうことで眼圧が上昇し、視神経を障害する。眼圧の40mmHg以上に及ぶ急激な上昇により、急性緑内障発作(症状は眼痛、頭痛、嘔吐など)を起こすことがある。 |
続発緑内障 | 眼や全身疾患があり、それが原因で眼圧が上昇し、視神経を障害する。 |
→◯
設問のとおりです(2021ユーキャン速習レッスンP206、八訂基本テキスト3巻P139)。
急性 腎不全 |
原因 | 脱水、心不全、薬剤性(抗生物質、鎮痛薬、利尿薬など)、尿路閉塞など | ||
症状 | 乏尿、悪心・嘔吐、浮腫、体重増加、動悸、全身倦怠感、痙攣など | |||
急性 増悪 |
原因 | 同上 | ||
症状 | ||||
原因 | 糖尿病、高血圧、糸球体疾患など | |||
症状 | 全身倦怠感、動悸、頭痛 浮腫、尿量の変化(腎機能の障害の程度で、多尿、乏尿のどちらにもなり得る)など |
→×
インスリンは膵臓で作られ、血液中からブドウ糖を細胞内に取り込む働きをするホルモンで、ブドウ糖をエネルギーとして利用するために必要不可欠です。このインスリンの働きが不足すると、血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が慢性的に高くなり、糖尿病となります(2021ユーキャン速習レッスンP183、八訂基本テキスト3巻P146)。そのため、解答は×になります。
なお、薬物療法(インスリン注射だけでなく、血糖降下薬の内服治療も含む)を行っている場合は、その作用により低血糖となって、動機、発汗、意識障害、認知機能低下を引き起こすことがあるため注意が必要です(2021ユーキャン速習レッスンP184、八訂基本テキスト3巻P147)。