第21回 問題33【平成30年 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

問題33 在宅で医療機器を使用する場合の留意点について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.腹膜透析を実施している場合は、感染に注意が必要である。
2.在宅中心静脈栄養法を行っている場合は、入浴は禁忌である。
3.在宅経管栄養法では、カテーテルの定期的な交換は不要である。
4.気管切開を伴った人工呼吸療法では、気管切開部の管理が必要である。
5.在宅酸素療法では、機器の周囲2m以内に火気を置かないようにする。

猫の写真

解答

1、4、5

解説

1.腹膜透析を実施している場合は、感染に注意が必要である。
→◯

 腹膜透析では、カテーテルで腹膜腔内に透析液を注入し、腹膜で老廃物を濾し取って、廃液をカテーテルから排出します。これを長期間行っていると、カテーテルから細菌に侵入して腹膜炎になったりすることもあるため、注意が必要です(2018中央法規ワークブックP266、八訂基本テキスト3巻P51)。そのため、解答は◯になります。

人工透析の種類や留意点など
人工透析
腎不全などの場合に、腎臓の代わりに血液の老廃物のろ過、水分調節、電解質の調整を人工的に行うもの。
水分や電解質のバランスが崩れて体調が悪くなったり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高いため、一般の人よりも注意が必要。
血液透析
体外に出した血液を、透析装置に通す方法。
週2~3回(1回あたり4~5時間)の通院が必要。
水分、塩分、カリウム、リンなどの摂取制限がある。
シャントは常に清潔を保ち、圧迫や締め付けを避ける(シャント側の腕で血圧を測定しない)などの配慮が必要。

※シャント:血液透析では、身体からたくさんの血液を連続的に取り出す必要があり、それを確保するために、腕の動脈と静脈を繋ぎ合わせて血流量の多い血管をつくる。これをシャントという。
腹膜透析
腹膜(腹部の内蔵を覆う膜)を透析膜として使用する方法。カテーテルで腹膜腔内に透析液を注入し、腹膜で老廃物を濾し取って、廃液をカテーテルから排出する。
通院は月に1~2回程度。
食事制限が血液透析よりも緩い。
長期間行っていると腹膜が変化して腹膜透析ができなくなったり、カテーテルから細菌に侵入して腹膜炎になったりすることもある。
医療的な作業(カテーテルを清潔な操作でつなぐなど)が必要なため、利用者や介護者が知識や手技を習熟している必要がある。
2.在宅中心静脈栄養法を行っている場合は、入浴は禁忌である。
→×

 中心静脈栄養法を行っていても、入浴は可能です(2018中央法規ワークブックP268、八訂基本テキスト3巻P53)。そのため、解答は×になります。
 ただし、特別な配慮が必要となるため、具体的な方法については、医師などに相談する必要があります。

3.在宅経管栄養法では、カテーテルの定期的な交換は不要である。
→×

 在宅経管栄養法では、カテーテル交換の頻度や、交換を行う場所などについて、医師の指示内容を確認しておく必要があります(2018中央法規ワークブックP268、八訂基本テキスト3巻P56)。そのため、解答は×になります。

4.気管切開を伴った人工呼吸療法では、気管切開部の管理が必要である。
→◯

 気管切開を伴った人工呼吸療法の場合、感染対策として気管カニューレや吸引チューブの扱い、期気管切開部の管理、手洗い、手袋の使用について理解しておく必要があります(2018中央法規ワークブックP270、八訂基本テキスト3巻P57)

人工呼吸療法の方法
非侵襲的陽圧換気法(NPPV)……専用のマスクを使用して行う方法。
※「非侵襲的」は「生体を傷つけないような」という意味。NPPV:non-invasive positive pressure ventilation
気管切開・人工呼吸療法(気管切開下陽圧換気療法、TPPV)……気管切開をして、気管カニューレを挿入して行う方法。
※TPPV:tracheostomy positive pressure ventilation
5.在宅酸素療法では、機器の周囲2m以内に火気を置かないようにする。
→◯

 在宅酸素療法では高濃度の酸素を扱うため、火気から2m以上離すなど、十分に注意する必要があります(2018中央法規ワークブックP271、八訂基本テキスト3巻P58)。そのため、解答は◯になります。
 また、ガスコンロを電磁調理器に変えたり、暖房機器はエアコンにするなど、なるべく電気機器を使用することが望ましいと言えます。

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