第21回 問題35【平成30年 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

問題35 在宅で行われる呼吸管理について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.ネブライザーで吸入薬を用いる際に副作用と思われる症状がみられた場合には、吸入を中止して医療者に報告する。
2.在宅酸素療法を受けている利用者が息苦しさを訴えた場合には、医師の指示の有無にかかわらず、酸素流量を増やす。
3.在宅酸素療法を実施している場合には、定期的にバッテリーの充電状態を確認する。
4.人工呼吸器を使用する場合には、緊急時の対応方法や連絡先を確認しておく。
5.痰の吸引器は、介護保険の給付の対象となる。

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解答

1、3、4

解説

1.ネブライザーで吸入薬を用いる際に副作用と思われる症状がみられた場合には、吸入を中止して医療者に報告する。
→◯

 設問のとおりです(2018中央法規ワークブックP273、八訂基本テキスト3巻P64)。

2.在宅酸素療法を受けている利用者が息苦しさを訴えた場合には、医師の指示の有無にかかわらず、酸素流量を増やす。
→×

 低酸素血症により在宅酸素療法を行っている患者に、医師の指示を超えて酸素流量を増やすと、CO2ナルコーシスとなる危険があるため、注意が必要です(2018中央法規ワークブックP272、八訂基本テキスト3巻P59)。そのため、解答は×になります。

関連Q&A
CO<sub>2</sub>ナルコーシスとは、どういうものですか?
CO2ナルコーシスとは、炭酸ガス(CO2)が体内にたまり、高炭酸ガス血症によって中枢神経や呼吸中枢が抑制され、中枢神経障害や意識障害を起こすものです。  

呼吸中枢は、O2とCO2に刺激されて呼吸をコントロールしている

 呼吸中枢は、血中の酸素(O2)とCO2に刺激されて呼吸をコントロールしています。健康な人の場合、血中のCO2が上昇またはO2が低下すると呼吸が促進され、逆にCO2が低下またはO2が上昇すると呼吸が抑制されます。  

低酸素血症の場合、酸素流量を増やすと呼吸中枢は呼吸を抑制してしまう

 しかし、低酸素血症の患者の場合、高CO2に慣れているため、CO2が上昇しても呼吸が促進されず、もっぱらO2によって呼吸がコントロールされるようになります。このような状態の患者に対して酸素流量を増やすと、血中のO2が上昇し、呼吸中枢は呼吸を抑制してしまうことに…。すると、CO2が体内にたまっていって、CO2ナルコーシスとなってしまいます。
3.在宅酸素療法を実施している場合には、定期的にバッテリーの充電状態を確認する。
→◯

 電源を必要とする医療機器については、災害や停電時に備えて、内蔵バッテリーが搭載されているか、バッテリーは十分かなどについて、あらかじめ関係者と話し合って確認しておく必要があります(2018中央法規ワークブックP272、八訂基本テキスト3巻P59)。そのため、解答は◯になります。

4.人工呼吸器を使用する場合には、緊急時の対応方法や連絡先を確認しておく。
→◯

 設問のとおりです(2018中央法規ワークブックP270、八訂基本テキスト3巻P57)。

5.痰の吸引器は、介護保険の給付の対象となる。
→×

 吸引器は医療機器であり、福祉用具貸与や特定福祉用具販売など介護保険のサービスの給付対象とはされていません(2018中央法規ワークブックP421・P422、八訂基本テキスト2巻P174)。そのため、解答は×になります。

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