第21回 問題37【平成30年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題37 在宅での医療管理について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.インスリンの自己注射の効果は、利用者の体調によって変わることはない。
2.人工透析を受けている者は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高い。
3.疼痛に対して麻薬を使用する際は、副作用の便秘に注意する必要がある。
4.人工呼吸器を装着している場合には、パルスオキシメーターによって酸素飽和度を測定する。
5.在宅自己導尿は、膀胱内にカテーテルを留置するよりも、感染リスクが高い。

猫の写真

解答

2、3、4

解説

1.インスリンの自己注射の効果は、利用者の体調によって変わることはない。
→×

 インスリンの自己注射を行っている場合、感染症などによる体調不良時(シックデイ:sick day)には注射剤の効果が強く出ることがあります(2020ユーキャン速習レッスンP268、八訂基本テキスト3巻P47)。そのため、解答は×になります。

2.人工透析を受けている者は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高い。
→◯

 人工透析を受けている場合、水分や電解質のバランスが崩れて体調が悪くなったり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高いため、一般の人よりも注意が必要です(2020ユーキャン速習レッスンP269、八訂基本テキスト3巻P51)。そのため、解答は◯になります。

人工透析の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
人工透析について、◯か×で答えなさい Q1 自己腹膜灌流法(CAPD)による人工透析は、血液透析に比べて、通院回数が少なくて済...
3.疼痛に対して麻薬を使用する際は、副作用の便秘に注意する必要がある。
→◯

 麻薬の副作用には、便秘、吐気、嘔吐、眠気などがあります(2020ユーキャン速習レッスンP268、八訂基本テキスト3巻P49)。
 悪性腫瘍の疼痛管理として麻薬を使用する場合は、こうした副作用に留意する必要があります。そのため、解答は◯になります。

4.人工呼吸器を装着している場合には、パルスオキシメーターによって酸素飽和度を測定する。
→◯

 パルスオキシメーターとは、指先や耳などに検知器(プローブ)を装着するだけで、血中酸素飽和度(SpO2、血液中のヘモグロビンのうち酸素と結びついているヘモグロビンの割合)を測定できる機器のことです。呼吸器疾患や心疾患など、低酸素血症を引き起こしやすい疾患の患者に用いられます(2020ユーキャン速習レッスンP273、八訂基本テキスト3巻P66)。
 特に、利用者が気管切開をしている場合や人工呼吸器を装着している場合は、息苦しくなっても声に出せないので、パルスオキシメーターが示す血中酸素飽和度(SpO2)の値の変化が、喀痰吸引のタイミングや緊急時かどうかの判断の目安になります。そのため、解答は◯になります。

関連Q&A
 パルスオキシメーターのプローブには、LEDと光センサーが内蔵されています。LEDからは赤色光と赤外光が照射され、それが指先や耳などを透過・反射したものを光センサーで受けるという仕組み。  血液中のヘモグロビンは、酸素と結合している場合と、結合していない場合として、赤色光と赤外光の吸光度が異なります。この性質を利用し、光センサーで受けた透過光・反射光を分析することで、血中酸素飽和度を測定しています。  

静脈血・軟部組織との区別には、脈動を利用している

 ただし、上記のような仕組みだけだと、動脈血だけではなく、静脈血や軟部組織を透過・反射した光も測定してしまうことに…。そこで、動脈血を区別するために、脈動が用いられます。  心臓から送り出された動脈血には、脈動があります。一方、静脈血は緩やかに流れ、脈動はありません。もちろん、軟部組織にも脈動はありません。ですので、透過光・反射光のうち、脈動による変化成分のあるものだけをピックアップすることで、動脈血だけの血中酸素飽和度を測定することが可能になります。  また、この仕組みによって、前述のように脈拍数を測定することもできるというわけです。
5.在宅自己導尿は、膀胱内にカテーテルを留置するよりも、感染リスクが高い。
→×

 バルーンカテーテル(膀胱内にバルーン付きカテーテルを留置する方法)の方が、在宅自己導尿よりも、感染リスクが高くなります(2020ユーキャン速習レッスンP275、八訂基本テキスト3巻P63)そのため、解答は×になります。

カテーテル法と在宅自己導尿
カテ┃テル法
カテーテルが体に触れ続ける不快感がある。
バルーン
カテーテル
(膀胱留置カテーテル)
尿道口からバルーン付きのカテーテルを膀胱内に挿入・留置して、尿を持続的に蓄尿バッグに排泄させる方法。
尿路感染のリスクが高い。
コンドーム
カテーテル
男性のペニスに、先端にカテーテルの付いたコンドームをかぶせ、尿を蓄尿バッグに採取する方法。
自動排尿システムの場合は、定期的な機械音がある。
在宅自己導尿
神経障害によって膀胱の収縮力が低下して自然排尿が困難となった場合に、利用者本人または介護者が、排尿ごとに、膀胱内にカテーテルを挿入して排尿する方法。
バルーンカテーテルより感染のリスクが低く、蓄尿バッグを必要としないことがメリット。
利用者または介護者が手技に慣れる必要がある。
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