第21回 問題52【平成30年 ケアマネ試験 福祉サービス分野】

問題52 介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.訪問介護事業所と同一敷地内にある建物の居住者に対して訪問介護を提供した場合には、介護報酬は減算される。
2.耳式電子体温計により外耳道で体温を測定することは、医療行為に当たるため、訪問介護員が行うことはできない。
3.訪問介護計画において計画的に訪問することとなっていない身体介護を訪問介護員が緊急に行った場合には、所定の単位を加算できることがある。
4.サービス提供責任者については、専従する常勤のものであれば、特段の資格要件はない。
5.新規に訪問介護計画を作成した利用者に対してサービス提供責任者が初回の訪問介護に同行した場合には、所定の単位を加算できる。

猫の写真

解答

1、3、5

解説

1.訪問介護事業所と同一敷地内にある建物の居住者に対して訪問介護を提供した場合には、介護報酬は減算される。
→◯

 設問のとおりです(2018中央法規ワークブックP392、八訂基本テキスト2巻P14・P33)。

同一建物等に居住者にかかる減算
訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、夜間対応型訪問介護
事業所と同一敷地内または隣接する敷地内に所在する建物、もしくは事業所と同一の建物に居住する利用者にサービスを提供した場合、1か月あたりの利用者数が50人未満の場合は90%、50人以上の場合は85%で算定する。
上記以外の建物で、居住する利用者数が1か月あたり20人以上の建物に居住する利用者に訪問介護を提供した場合は、90%で算定する。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
 事業所と同一敷地内または隣接する敷地内に所在する建物、もしくは事業所と同一の建物に居住する利用者にサービスを提供した場合、1か月あたりの利用者数が50人未満の場合は-600単位/月、50人以上の場合は-900単位/月となる。
通所介護、通所リハビリテーション、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護
 事業所と同一建物(事業所の上階、事業所と渡り廊下でつながっている建物など)に居住する利用者、または事業所と同一建物から通う利用者にサービスを提供した場合に、所定の単位数を減算する。
2.耳式電子体温計により外耳道で体温を測定することは、医療行為に当たるため、訪問介護員が行うことはできない。
→×

 体温測定は、医療行為でないものと認められており、訪問介護員が行うことができます(2018中央法規ワークブックP389、八訂基本テキスト2巻P25)。そのため、解答は×になります。

 なお、以下に該当する行為は医療行為ではないため、訪問介護員が行うことが可能であり、身体介護として算定できます

医療行為でないもの
体温測定(水銀・電子体温計による腋下での測定、耳式電子体温計による外耳道での測定)
血圧測定
入院治療の必要がない者に対するパルスオキシメータの装着
軽微な切り傷、擦り傷、やけどなどについて、専門的な判断や技術を必要としない処置(汚物で汚れたガーゼの交換を含む)
一定条件下での医薬品の使用介助(軟膏の塗布〔褥瘡の処置を除く〕、湿布の貼付、点眼薬の点眼、一包化された内用薬の内服、肛門からの座薬挿入、鼻腔粘膜への薬剤噴霧)
爪を爪切りで切ること、爪ヤスリでやすりがけすること
歯、口腔粘膜、舌に付着している汚れの除去
耳垢の除去(耳垢塞栓の除去を除く)
ストマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てること(肌に接着したパウチの取り替えを除く)
自己導尿を補助するためのカテーテルの準備、体位の保持など
市販品の浣腸の使用
関連Q&A
パルスオキシメーターの機能や仕組みは、どのようなものですか?
 パルスオキシメーターのプローブには、LEDと光センサーが内蔵されています。LEDからは赤色光と赤外光が照射され、それが指先や耳などを透過・反射したものを光センサーで受けるという仕組み。  血液中のヘモグロビンは、酸素と結合している場合と、結合していない場合として、赤色光と赤外光の吸光度が異なります。この性質を利用し、光センサーで受けた透過光・反射光を分析することで、血中酸素飽和度を測定しています。  

静脈血・軟部組織との区別には、脈動を利用している

 ただし、上記のような仕組みだけだと、動脈血だけではなく、静脈血や軟部組織を透過・反射した光も測定してしまうことに…。そこで、動脈血を区別するために、脈動が用いられます。  心臓から送り出された動脈血には、脈動があります。一方、静脈血は緩やかに流れ、脈動はありません。もちろん、軟部組織にも脈動はありません。ですので、透過光・反射光のうち、脈動による変化成分のあるものだけをピックアップすることで、動脈血だけの血中酸素飽和度を測定することが可能になります。  また、この仕組みによって、前述のように脈拍数を測定することもできるというわけです。
3.訪問介護計画において計画的に訪問することとなっていない身体介護を訪問介護員が緊急に行った場合には、所定の単位を加算できることがある。
→◯

 設問の場合であって、サービス提供責任者と介護支援専門員が連携するなどの要件を満たしていれば、緊急時訪問介護加算を算定することができます(2018中央法規ワークブックP392、八訂基本テキスト2巻P33)。そのため、解答は◯になります。

緊急時訪問介護加算
 サービス提供責任者と介護支援専門員が連携し、介護支援専門員が必要と認めて、訪問介護計画の計画外の身体介護を緊急に行った場合に算定する。
4.サービス提供責任者については、専従する常勤のものであれば、特段の資格要件はない。
→×

 サービス提供責任者については、専従の訪問介護員等のうちの、介護福祉士、実務者研修修了者、旧介護職員基礎研修修了者、旧訪問介護員1級過程修了者(共生型サービスの場合は別に特例あり)とされています(2018中央法規ワークブックP390、八訂基本テキスト2巻P30)。そのため、解答は×になります。

5.新規に訪問介護計画を作成した利用者に対してサービス提供責任者が初回の訪問介護に同行した場合には、所定の単位を加算できる。
→◯

 設問の場合は、初回加算を算定することができます(2018中央法規ワークブックP392、八訂基本テキスト2巻P33)。そのため、解答は◯になります。

初回加算
 新規に訪問介護計画を作成した利用者に対して、サービス提供責任者が初回の訪問介護を提供した場合、またはその他の訪問介護員等が初回の訪問介護を提供した月にサービス提供責任者が同行した場合に算定する。
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