第22回 問題10【令和元年度10月 ケアマネ試験 介護支援分野】

問題10 介護保険の調整交付金について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.国が市町村に交付する。
2.すべての市町村に一律に交付される定率の公費負担となっている。
3.調整交付金の総額は、介護給付費及び予防給付費の総額の5%に相当する額とする。
4.市町村ごとの第1号被保険者の年齢階級別の分布状況を考慮して交付される。
5.市町村ごとの第2号被保険者の所得の分布状況を考慮して交付される。

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解答

1、3、4

解説

1.国が市町村に交付する。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP130、八訂基本テキスト1巻P75)。

2.すべての市町村に一律に交付される定率の公費負担となっている。
→×

 調整交付金は、市町村の財政力に応じて傾斜的に交付されます(2020ユーキャン速習レッスンP130、八訂基本テキスト1巻P75)。そのため、解答は×になります。

 なお、国の負担分は、すべての市町村に一律に交付される定率負担と、市町村の財政力に応じて傾斜的に交付される調整交付金で構成されています。

 国は調整交付金の%を調整して交付することにより、以下の①~③による市町村間の財政力の格差を是正しています。

調整交付金の内訳
普通調整交付金
給付対象となる可能性の高い後期高齢者(75歳以上)の加入割合の違い。
第1号被保険者の所得(保険料負担能力)の格差。
特別調整交付金
災害時の保険料減免など、保険者の責によらない事由。

 ①と②は予測可能なので、まずはこれらに応じて調整交付金が算出されます。そして、残額が生じた場合に、③に応じた調整が行われます。

3.調整交付金の総額は、介護給付費及び予防給付費の総額の5%に相当する額とする。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP130、八訂基本テキスト1巻P75)。

4.市町村ごとの第1号被保険者の年齢階級別の分布状況を考慮して交付される。
→◯

 設問のとおりです(選択肢2の解説を参照)。

5.市町村ごとの第2号被保険者の所得の分布状況を考慮して交付される。
→×

 選択肢2の解説にあるように、調整交付金の交付においては、第1号被保険者の所得の分布状況が考慮されます。そのため、解答は×になります。

関連Q&A
 国は調整交付金の%を調整して交付することにより、以下の①~③による市町村間の財政力の格差を是正しています。
調整交付金の内訳
普通調整交付金給付対象となる可能性の高い後期高齢者(75歳以上)の加入割合の違い。 第1号被保険者の所得(保険料負担能力)の格差。
特別調整交付金災害時の保険料減免など、保険者の責によらない事由。
 ①と②は予測可能なので、まずはこれらに応じて調整交付金が算出されます。そして、残額が生じた場合に、③に応じた調整が行われます。  

調整交付金の仕組み:調整交付金の%と、1号保険料の%は連動する

 調整交付金によって市町村間の財政力の格差を是正する仕組みは、次のようなものです。  

後期高齢者(給付対象となる可能性の高い人)の比率が低く、第1号被保険者の所得水準の高い市町村

 この場合、調整交付金を5%より少なくし(国の負担を少なくし)、1号保険料の負担割合を増やします。  たとえば、上記のように「居宅給付費」における国の負担(25%)には調整交付金(5%相当)が含まれています。そして、調整交付金が4%の場合、国の負担は24%となり、1号保険料の負担は23%に増えます。  つまり、後期高齢者の比率が低く、第1号被保険者の所得水準の高い市町村では、第1号被保険者により多く費用を負担してもらいましょう、ということです。  

後期高齢者の比率が高く、第1号被保険者の所得水準の低い市町村

 この場合、調整交付金を5%より多くし(国の負担を多くし)、1号保険料の負担割合を減らします。  たとえば「居宅給付費」において、調整交付金が6%の場合、国の負担は26%となり、1号保険料の負担は21%に減ります。  つまり、後期高齢者の比率が高く、所得水準の低い市町村では、第1号被保険者の費用負担を少なくしましょう、ということです。
財政構造の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
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