第22回 問題53【令和元年度10月 ケアマネ試験 福祉サービス分野】

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問題53 介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1.認知症行動・心理症状緊急対応加算と若年性認知症利用者受入加算は、同時に算定できる。
2.医療連携強化加算と在宅中重度者受入加算は、同時に算定できる。
3.医師の発行する食事箋に基づいた糖尿病食等を提供する場合は、1日につき3回を限度として、療養食加算を算定できる。
4.共生型短期入所生活介護を算定している場合は、夜勤職員配置加算は算定できない。
5.利用者の状態や家族等の事情により、居宅サービス計画にない指定短期入所生活介護を緊急に行った場合は、原則として、緊急短期入所受入加算を算定できる。

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解答

3、4、5

解説

1.認知症行動・心理症状緊急対応加算と若年性認知症利用者受入加算は、同時に算定できる。
→×

 若年性認知症利用者受入加算は、認知症行動・心理症状緊急対応加算を算定した場合には算定できません(2020ユーキャン速習レッスンP367、八訂基本テキスト2巻P138)。そのため、解答は×になります。

若年性認知症利用者受入加算
 受け入れた若年性認知症(40歳以上65歳未満)の利用者ごとに個別に担当者を定めて、その担当者を中心に、利用者の特性やニーズに応じたサービスを提供した場合に算定する。
 ただし、認知症行動・心理症状緊急対応加算を算定した場合は算定しない。
認知症行動・心理症状緊急対応加算
 医師が、認知症の行動・心理症状が認められるため在宅での生活が困難であり、緊急にサービスを利用する必要があると判断した利用者にサービスを提供した場合に、利用開始から7日を限度に算定する。
2.医療連携強化加算と在宅中重度者受入加算は、同時に算定できる。
→×

 医療連携強化加算は、在宅中重度者受入加算を算定した場合には算定できません(2020ユーキャン速習レッスンP367、八訂基本テキスト2巻P138)。そのため、解答は×になります。

医療連携強化加算
 看護職員による定期的な巡視や、緊急時の対応について協力医療機関との取り決めを行っている等の基準に適合し、看護体制加算(Ⅱ)または(Ⅳ)を算定している事業所が、喀痰吸引や人工呼吸器等を必要とする医療ニーズの高い利用者に対してサービスを提供した場合に算定する。
 ただし、在宅中重度者受入加算を算定している場合は算定しない。
在宅中重度者受入加算
 利用者が利用していた訪問看護事業所との契約により、その訪問看護事業所から派遣された看護職員にその利用者の健康上の管理等を行わせた場合に、看護体制加算(看護職員の増員配置、24時間連絡体制、利用定員、要介護3~5の利用者割合に応じて算定)の算定状況に応じて算定する。
3.医師の発行する食事箋に基づいた糖尿病食等を提供する場合は、1日につき3回を限度として、療養食加算を算定できる。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP367・P312、八訂基本テキスト2巻P138)。

療養食加算
 医師の発行する食事箋に基づいた糖尿病食、腎臓病食等を提供した場合は、1日につき3回を限度として算定する。
4.共生型短期入所生活介護を算定している場合は、夜勤職員配置加算は算定できない。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP367、八訂基本テキスト2巻P138)。

夜勤職員配置加算
 夜勤を行う職員数が、最低基準よりも1人以上(見守り機器を設置している場合は0.9)多く配置している場合は、施設の形態、喀痰吸引等の実施状況に応じて算定する。
 ただし、共生型介護特例減算を算定している場合(共生型サービス事業所の場合)は算定しない。
関連Q&A
 共生型サービスとは、介護保険のサービスと障害福祉サービスで、内容が共通しているサービスになります。具体的には、次のサービスです。
共生型サービス
介護保険のサービス 障害福祉サービス等
訪問介護
居宅介護
重度訪問介護
通所介護
地域密着型通所介護
生活介護(主として重症心身障害者を通わせる事業所を除く)
自立支援(機能訓練・生活訓練)
児童発達支援(主として重症心身障害者を通わせる事業所を除く)
放課後等デイサービス(同上)
療養通所介護
生活介護(主として重症心身障害者を通わせる事業所に限る)
児童発達支援(主として重症心身障害者を通わせる事業所に限る)
放課後等デイサービス(同上)
小規模多機能型居宅介護
介護予防小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護
通い
生活介護(主として重症心身障害者を通わせる事業所を除く)
自立支援(機能訓練・生活訓練)
児童発達支援(主として重症心身障害者を通わせる事業所を除く)
放課後等デイサービス(同上)
泊まり
短期入所
訪問
居宅介護
重度訪問介護
資料:共生型サービス(厚生労働省)をもとに作成  この「内容が共通しているサービス」について、「給付が介護保険に切り替わっても、引き続き同じ事業所のサービスを利用できる(事業所を変更する必要がない)」というのが、共生型サービスのメリットです。  以前は、介護保険法による事業所の指定と、障害者総合支援法・児童福祉法による事業所の指定は、完全に別でした。そのため、介護保法による指定のみを受けた事業所、障害者総合支援法による指定のみを受けた事業所、というのが多くありました。  こうした状況により、障害者が65歳になって給付が介護保険に切り替わるのと同時に、介護保険法による指定を受けたサービス事業所に変更する必要のあるケースがありました。これは、障害者にとっては「なじみのある事業所を変えなくてはならない」というデメリットでした。  これについて、以下に簡単な例をあげてみます。 例)障害者のアさんは長年、障害者総合支援法による指定を受けたA事業所による居宅介護(障害者の居宅を訪問して行う、入浴、排泄、食事などの介護)を利用していました。  その後、アさんは65歳となり、介護保険の第1号被保険者になりました。このタイミングで、介護保険からの給付に切り替わります。そのため、A事業所による居宅介護は終了して、サービス内容が同じ介護保険の訪問介護の利用を開始することになりました。そして、介護保険法による訪問介護の指定を受けたB事業所による訪問介護を利用し始めました。  これに関して、アさんは「サービス内容は同じなのに、長年利用してきたA事業所の利用をやめて、B事業所に変更しなくてはならないのは不便だ」という不満を抱きました。  こうしたデメリットを解消するために創設されたのが、共生型サービスです。  共生型サービスにより、上記の例の「A事業所」は、介護保険の訪問介護の指定を比較的容易に受けることができるようになりました。「A事業所」が介護保険の訪問介護の指定も受けると、アさんは65歳(介護保険の第1号被保険者)になってからも、引き続き「A事業所」を利用することができます。
第2号被保険者である障害者は、それだけでは介護保険の認定と給付は受けられない  障害者が40歳以上65歳未満の場合、介護保険の第2号被保険者になります。ただし、これだけでは介護保険の認定と給付は受けられません。第2号被保険者が認定を受けて給付を受けるためには、介護が必要になった原因が特定疾病の場合に限られるためです(2019ユーキャン速習レッスンP52、八訂基本テキスト1巻P85)。  この人が、65歳になって第1号被保険者になると、介護保険の認定と給付を受けられます。第1号被保険者の場合は、介護が必要になった原因は問われずに、心身状態からして必要であれば、認定と給付を受けられるからです。
 

共生型サービスの分類

 共生型サービスのうち、介護保険の居宅サービスに該当するものを「共生型居宅サービス」といいます。具体的には、訪問介護、通所介護、短期入所生活介護になります。  同様に、介護保険の地域密着型サービスに該当するものを「共生型地域密着型サービス」といいます。具体的には、地域密着型通所介護(療養通所介護を含む)、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護になります。  地域密着型介護予防サービスに該当するものは「共生型地域密着型介護予防サービス」で、具体的には介護予防小規模多機能型居宅介護になります。  

共生型サービスの基準を定める者

 上記のように、共生型サービスのうち、介護保険の居宅サービスに該当するものを「共生型居宅サービス」といいます。これについての基準は、居宅サービスと同じく、都道府県の条例で定めます。  同様に、共生型地域密着型(介護予防)サービスについての基準は、域密着型(介護予防)サービスと同じく、市町村の条例で定めます。
関連Q&A
https://caremane.site/2217
5.利用者の状態や家族等の事情により、居宅サービス計画にない指定短期入所生活介護を緊急に行った場合は、原則として、緊急短期入所受入加算を算定できる。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP367、八訂基本テキスト2巻P138)。

緊急短期入所受入加算
 緊急にサービスを受ける必要があると介護支援専門員が認めた利用者に対し、居宅サービス計画外のサービスを緊急的に提供した場合に、利用開始から7日(やむを得ない事情がある場合は14日)を限度に算定する。
 ただし、認知症行動・心理症状緊急対応加算を算定している場合は、算定しない。

 認知症行動・心理症状緊急対応加算の算定要件は、選択肢1の解説を参照。

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