第22回 問題28【令和元年度3月 ケアマネ再試験 保健医療サービス分野】

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問題28 認知症について適切なものはどれか。2つ選べ。
1.中核症状には、記憶障害、見当識障害などがある。
2.BPSD(認知症の行動・心理症状)の悪化要因として最も多いのは、家族の不適切な対応である。
3.認知症患者の精神科病院への措置入院は、精神保健指定医ではない主治の医師による診断のみでも、緊急時においては可能である。
4.若年性認知症患者が入院による精神医療を必要とする場合には、自立支援医療の対象となる。
5.認知症初期集中支援チームは、認知症が疑われる人や認知症の人及びその家族を複数の専門職が訪問し、アセスメント、家族支援などの初期の支援を包括的、集中的に行う。

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解答

1、5

解説

1.中核症状には、記憶障害、見当識障害などがある。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP245、八訂基本テキスト3巻P241)

 なお、認知症の症状は、下表のように中核症状とBPSD(認知症の行動・心理症状)に分けられます。

認知症の症状
中核症状 脳のダメージに直接起因する症状
注意障害、記憶障害、見当識障害、言語障害、遂行機能障害、認知障害(空間認知・視覚認知・社会的認知〔社会脳〕)
BPSD(認知症の行動・心理症状) 脳のダメージだけでなく、個人因子(生い立ち、職歴など)や環境因子(住環境、ケアの状況など)の影響を強く受ける症状
・行動症状:徘徊、暴力・暴言、収集、拒否、脱抑制、執拗な質問など
・心理症状:幻覚、妄想、うつ、意欲や自発性などの低下(アパシー)、不安など
2.BPSD(認知症の行動・心理症状)の悪化要因として最も多いのは、家族の不適切な対応である。
→×

 悪化要因は多い順に、薬剤(37.7%)、身体合併症(23.0%)、家族・介護環境(10.7%)となっています。

出典:認知症の「周辺症状」(BPSD)に対する医療と介護の実態調査BPSD に対するチームアプローチ研修事業の指針策定調査報告書

3.認知症患者の精神科病院への措置入院は、精神保健指定医ではない主治の医師による診断のみでも、緊急時においては可能である。
→×

 精神保健指定医ではない主治の医師による診断のみでは、精神科病院への措置入院はできません。そのため、解答は×になります。

 なお、「精神保健福祉法」に基づき、2人の精神保健指定医の診察によって「ただちに入院させなければ、精神障害のために自身を傷つけ、または他人を害するおそれがある」と診察された場合に、都道府県知事(または政令指定都市の市長)によって、精神科病院等への措置入院が行われます。
 ただし、緊急の場合は、1人の精神保健指定医の診察でも可とするなど、要件が緩和された緊急措置入院(入院期間は72時間に限定)が行われます。

4.若年性認知症患者が入院による精神医療を必要とする場合には、自立支援医療の対象となる。
→×

 入院による精神医療は、障害者総合支援法に基づく自立支援医療の対象にはなりません(2020ユーキャン速習レッスンP413、八訂基本テキスト3巻P509)。そのため、解答は×になります。

 なお、認知症・若年性認知症の患者は「精神疾患を有する者」に含まれ、通院による精神医療を必要とする場合は、自立支援医療の精神通院医療の対象となります。

自立支援医療(障害者総合支援法)
心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度
更生医療 身体障害者(18歳以上)への治療費が対象。
育成医療 障害児(18歳未満)への治療費が対象。
精神通院医療
統合失調症、知的障害、精神疾患を有する者などへの、通院による精神医療が対象(「精神疾患を有する者」には、認知症・若年性認知症の患者も含まれる)。
障害者総合支援法の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
障害者総合支援法の仕組みと内容について、◯か×で答えなさい Q1 障害者総合支援法の障害者の範囲には、難病等が含まれる。 ...
5.認知症初期集中支援チームは、認知症が疑われる人や認知症の人及びその家族を複数の専門職が訪問し、アセスメント、家族支援などの初期の支援を包括的、集中的に行う。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP252、八訂基本テキスト1巻P172・3巻P268)。

 なお、認知症初期集中支援チームは、地域支援事業の包括的支援事業の認知症総合支援事業において設置されます。

包括的支援事業の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
包括的支援事業について、◯か×で答えなさい Q1 包括的支援事業は、第1号被保険者と第2号被保険者を対象とする。 解答を...
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