第23回 問題35【令和2年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題35 老年期の精神障害について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.老年期うつ病では、心気的な訴えは少ない。
2.老年期うつ病では、気分の落ち込みよりも、不安、緊張、焦燥が目立つ。
3.老年期の統合失調症の症状の再発は、配偶者や親近者の死が要因となることがある。
4.老年期のアルコール依存症は、認知症を合併することはない。
5.遅発パラフレニーは、老年期の妄想性障害の代表的な疾患とされている。

猫の写真

解答

2、3、5

解説

1.老年期うつ病では、心気的な訴えは少ない。
→×

 老年期うつ病では、特に心気的な訴え(身体不調の訴え)が多くなり、めまい、しびれ、排尿障害、便秘などの自律神経障害が目立ちます(2020ユーキャン速習レッスンP254、八訂基本テキスト3巻P272)。そのため、解答は×になります。
 また、気分の落ち込みよりも、不安、緊張、焦燥が目立ちます。

2.老年期うつ病では、気分の落ち込みよりも、不安、緊張、焦燥が目立つ。
→◯

 設問のとおりです(選択肢1の解説を参照)。

3.老年期の統合失調症の症状の再発は、配偶者や親近者の死が要因となることがある。
→◯

 老年期の統合失調症は、経過が順調でも、配偶者や近親者の死、生活環境の変化などにより、高齢になって再発することもあります(2020ユーキャン速習レッスンP255、八訂基本テキスト3巻P277)。そのため、解答は◯になります。

4.老年期のアルコール依存症は、認知症を合併することはない。
→×

 老年期のアルコール依存症では、認知症うつ病を合併しやすい、という特徴があります(2020ユーキャン速習レッスンP256、八訂基本テキスト3巻P279)。そのため、解答は×になります。

老年期のアルコール依存症の特徴
離脱症状が遷延しやすい(アルコールの効果が減っても、不快な気分や自律神経症状などが長く続く)
糖尿病、高血圧などの身体合併症が高い確率で出現する。
認知症やうつ病を合併する割合が高い。
5.遅発パラフレニーは、老年期の妄想性障害の代表的な疾患とされている。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP255、八訂基本テキスト3巻P278)。

 なお、パラフレニーとは、人格と感情反応は保たれるが、著しい妄想を主症状とする精神疾患です。高齢者にみられるものを遅発パラフレニーといい、老年期の妄想性障害の代表的な疾患とされています。
 高齢者の遅発パラフレニーでは、妄想に幻覚や錯覚を伴うことが多くあり、若年者と比べて、妄想と幻覚、幻覚と錯覚の区別があいまいなことがあります。
 発症には、老年期の喪失体験、社会的状況の変化、性格、難聴(聴力低下によるコミュニケーション不足が不確実感や孤立感などを強くする)などが関係していると言われています。

高齢者の精神障害の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
高齢者の精神障害について、◯か×で答えなさい Q1 脳の器質的疾患は、老年期うつ病の原因とはならない。 解答を見る > ...
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