第23回 問題39【令和2年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題39 感染の予防について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.標準予防策(スタンダード・プリコーション)とは、感染症の有無にかかわらず、すべての人に実施する感染予防対策である。
2.感染症を予防するためには、感染源の排除、感染経路の遮断、宿主の抵抗力の向上が重要である。
3.手袋を使用すれば、使用後の手指衛生は必要ない。
4.インフルエンザの主な感染経路は、飛沫感染である。
5.肺炎球菌ワクチンを接種すれば、すべての肺炎を予防できる。

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解答

1、2、4

解説

1.標準予防策(スタンダード・プリコーション)とは、感染症の有無にかかわらず、すべての人に実施する感染予防対策である。
→◯

 標準予防策(スタンダード・プリコーション)は、すべての人に対して実施する感染対策です。基盤となる考え方は、「あらゆる人の血液、体液、分泌物、排泄物、創傷のある皮膚、粘膜には感染症があると考えて取り扱う」というものです(2020ユーキャン速習レッスンP277、八訂基本テキスト3巻P198)。そのため、解答は◯になります。

2.感染症を予防するためには、感染源の排除、感染経路の遮断、宿主の抵抗力の向上が重要である。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP278、八訂基本テキスト3巻P201~)。

3.手袋を使用すれば、使用後の手指衛生は必要ない。
→×

 手袋を外した後にも、必ず手指衛生を行います(2020ユーキャン速習レッスンP277、八訂基本テキスト3巻P202)。そのため、解答は×になります。

4.インフルエンザの主な感染経路は、飛沫感染である。
→◯

 設問のとおりです(2020ユーキャン速習レッスンP278、八訂基本テキスト3巻P201)。

感染経路別の主な感染症と予防策
感染経路 主な感染症と予防策
接触感染 主な感染症
ノロウイルス感染症(吐物などの処理時は飛沫感染)、腸管出血性大腸菌感染症、疥癬、多剤耐性菌感染症など
感染対策
 物品などとの接触で、手指を介して伝播。
職員の手指衛生を徹底する。
嘔吐物や排泄物などと接触する可能性のある場面では、手袋、ガウンまたはエプロンなどを着用し、ケア後は速やかに破棄する。
飛沫感染 主な感染症
ノロウイルス感染症の吐物などの処理時、インフルエンザ、流行性耳下腺炎、風疹など
感染対策
 咳、くしゃみ、会話などで飛散した飛沫粒子で伝播(飛沫粒子は1m程度で落下)。
感染症をもつ利用者の2m以内でケアを行う場合は、使い捨てマスクを着用する。
感染症をもつ利用者に咳エチケット(口と鼻をティッシュやハンカチで押さえる、マスクの着用)への協力を求める。
空気感染 主な感染症
結核、麻疹、水痘(帯状疱疹)など
感染対策
 咳などで飛散した飛沫粒子が空中を浮遊して伝播。
結核の場合は、専門病院へ入院。
麻疹、水痘の場合は、免疫をもつ職員がケアを行う。免疫のない職員の場合は、高性能マスクを着用し、利用者にも使い捨てマスクの着用を求める。個室管理が原則。
血液感染 主な感染症
B型肝炎、C型肝炎、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)など
感染対策
 注射針による外傷などによって血液を媒介して伝搬。
注射針や鋭利な器材を取り扱う際に、安全を徹底する。
5.肺炎球菌ワクチンを接種すれば、すべての肺炎を予防できる。
→×

 肺炎球菌ワクチンの接種によって、すべての肺炎を予防できるわけではありません。そのため、解答は×になります。

 なお、肺炎球菌ワクチンは、65際以上の高齢者の定期接種ワクチンです(定期接種の機会は1回のみ。2020ユーキャン速習レッスンP278、八訂基本テキスト3巻P203)。
 肺炎球菌感染症は、重い合併症(気管支炎、肺炎、敗血症など)を起こすことがあります。

 また、高齢者にはインフルエンザワクチンも推奨されています。
 インフルエンザウイルスは、慢性疾患のある高齢者が感染すると、肺炎などを伴って重症化する可能性があります。インフルエンザワクチンにより、高齢者の死亡のリスクが5分の1、入院のリスクが3分の1から2分の1に減少することが期待されています。

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