第23回 問題53【令和2年度 ケアマネ試験 福祉サービス分野】

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問題53 介護保険における通所介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1.通所介護費は、事業所の規模によって2つに分けて設定されている。
2.通所介護費は、サービスの使用時間によって3つに分けて設定される。
3.サービスの所要時間が同じ区分の利用者については、サービス提供開始時刻を同じにしなければならない。
4.送迎時に実施した居宅内での介助は、1日30分以内を限度に、通所介護を行うのに要する時間に含めることができる。
5.通常の事業の実施地域以外に住む利用者の送迎にかかる費用は、利用料以外の料金として支払いを受けることができる。

猫の写真

解答

4、5

解説

1.通所介護費は、事業所の規模によって2つに分けて設定されている。
→×

 事業所の規模によって「通常規模型」、「大規模型(Ⅰ)」、「大規模型(Ⅱ)」の3つに区分されています(2023ユーキャン速習レッスンP368)。そのため、解答は×になります。

2.通所介護費は、サービスの使用時間によって3つに分けて設定される。
→×

 サービスの使用時間によって「3時間以上4時間未満」、「4時間以上5時間未満」、「5時間以上6時間未満」、「6時間以上7時間未満」、「7時間以上8時間未満」、「8時間以上9時間未満」の6つに区分されています(2023ユーキャン速習レッスンP368)。そのため、解答は×になります。

3.サービスの所要時間が同じ区分の利用者については、サービス提供開始時刻を同じにしなければならない。
→×

 設問のような規定はありません。それぞれの利用者のニーズに応じた開始時間と終了時間が設定されます。そのため、解答は×になります。

4.送迎時に実施した居宅内での介助は、1日30分以内を限度に、通所介護を行うのに要する時間に含めることができる。
→◯

 送迎時に実施した居宅内での介助等(着替え、ベッド・車いすへの移乗、戸締まりなど)に要する時間は、居宅サービス計画および通所介護計画に位置づけたうえで実施し、かつ介護福祉士など一定の資格要件と経験年数を満たす者によって行われた場合は、1日30分以内を限度として、通所介護を行うのに要する時間に含めることができます(2023ユーキャン速習レッスンP369・P311)。そのため、解答は◯になります。

5.通常の事業の実施地域以外に住む利用者の送迎にかかる費用は、利用料以外の料金として支払いを受けることができる。
→◯

 設問のとおりです(2023ユーキャン速習レッスンP367、九訂基本テキスト上巻P490)。

 なお、利用者から別途支払いを受けることができるのは、次の費用です。

通常の事業の実施地域以外に住む利用者の送迎に要する費用
通常の時間を超えるサービス(預かりサービス)の費用
食費
おむつ代
その他日常生活費
関連Q&A
 おむつ代が保険給付の対象になるサービスのうち、施設サービスと地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、そこに“居住”して利用するサービスです。短期入所サービスは“滞在”して利用するサービスです。ですので「利用者がそこに居住または滞在する」ということがポイントと言えます。
泊まる日数が短い場合は「宿泊」、ある程度長く泊まる場合は「滞在」と言います。そこに住む場合は「居住」になります。
関連Q&A
https://caremane.site/51
   居住して利用するサービスには、(介護予防)特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、(介護予防)認知症対応型共同生活介護もありますが、これらの事業所は介護保険において「居宅」とされています。
有料老人ホームなどの特定施設は、高齢者が自ら費用を負担して選択した居宅という扱いです。(介護予防)認知症対応型共同生活介護の事業所は、民家やアパートなどの住居であり、やはり居宅とされています。
   また、(介護予防)小規模多機能型居宅介護と看護小規模多機能型居宅介護の宿泊サービスは、短い日数を想定しています。  こうしたことから、おむつ代が保険給付されるのは、「居宅ではなくて、利用者がそこに居住または滞在して利用するサービス」というように言えます。 。
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