問題46 面接場面におけるコミュニケーション技術について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1.「なぜ」で始まる質問は、クライエントの戸惑いが増幅することが多いので、注意が必要である。
2.オープンクエスチョンは、「はい」か「いいえ」で答えることができる質問である。
3.要約とは、クライエントの話をまとめて伝え返すことである。
4.時間の配分、情報のまとめ方など面接場面の構造的な配置に関わる技術は、コミュニケーション技術に含まれる。
5.初回面接では、チェックリストに従って次々と質問し答えてもらうことが必要である。
解答
1、3、4
解説
1.「なぜ」で始まる質問は、クライエントの戸惑いが増幅することが多いので、注意が必要である。
→◯
→◯
「なぜ」で始まるなど、「はい」か「いいえ」で答えられない質問はオープンクエスチョン(開かれた質問)です(20223ーキャン速習レッスンP351、十訂基本テキスト下巻P445)。これは、聞く側の「納得できない」という気持ちを含むため、クライエントが防衛的になってしまいがちになります。
クローズド クエスチョン (閉じられた質問) |
●「はい」か「いいえ」で答えられる質問および簡単に2~3の単語で答えられる質問。
●クライエントの語る内容を明確化し、焦点を当てることが可能。
●頻回に用いると、クライエントの意向を制限してしまうことにもなる。
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オープン クエスチョン (開かれた質問) |
●クローズドクエスチョンでない質問。
●クライエント自身の選択や決定による答えを見つけることを促すことができる。
●重複する質問、「なぜ」や「どうして」で始まる質問は、クライエントの戸惑いを増幅させてしまいがち。
●「なぜ」や「どうして」で始まる質問は、聞く側の「納得できない」という気持ちを含むため、クライエントが防衛的になってしまいがち。
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2.オープンクエスチョンは、「はい」か「いいえ」で答えることができる質問である。
→×
→×
チェックリストなどを用いた「はい」か「いいえ」で答えられる質問および簡単に2~3の単語で答えられる質問は、クローズドクエスチョン(閉じられた質問)に該当します(選択肢1の解説を参照)。
3.要約とは、クライエントの話をまとめて伝え返すことである。
→◯
→◯
設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP350~、十訂基本テキスト下巻P442~)。
4.時間の配分、情報のまとめ方など面接場面の構造的な配置に関わる技術は、コミュニケーション技術に含まれる。
→◯
→◯
設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP350~、十訂基本テキスト下巻P442~)。
5.初回面接では、チェックリストに従って次々と質問し答えてもらうことが必要である。
→×
→×
インテーク面接における情報交換は、双方向的なものである必要があります。援助者からの事前説明や情報収集がないままに、チェックリストなどによって次々に質問をすると、クライエントの誤解や思い込みが訂正されずに残ってしまいます(2024ユーキャン速習レッスンP349、十訂基本テキスト下巻P435)。