介護報酬の算定で「実際のサービス価格が介護報酬の額より低かった場合は、実際の値段に応じた額が支払われる」とは、どういうことですか?

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(2018中央法規ワークブックP63、七訂基本テキスト1巻P109)

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A サービス料金の割引をして、通常よりも安く提供している場合のこと

 「実際のサービス価格が介護報酬の額より低かった場合」というのは、より具体的には「サービス料金の割引をして、通常よりも安く提供している」ということです。この場合、割引して安くした額の9割(8割または7割)が保険給付され、残り1割(2割または3割)が利用者負担になります(利用者負担「3割」は平成30年8月から)。

 これについて、通常の場合と比較して例をあげて考えてみます。

例1)通常の場合
 アさんの利用者負担割合は1割で、9割が保険給付されます。そして、アさんに対して、A事業者が訪問介護を1,000単位分提供しました。1単位は10円です。
 この場合、サービスの費用総額は、1,000単位×10円=1万円になります。
 A事業者は1万円×90%=9,000円を国保連へ請求し、国保連から支払われます。
 残りの1,000円が、利用者負担額になります。

例2)割引をしている場合
 イさんの利用者負担は1割で、9割が保険給付されます。そして、B事業者では訪問介護を5%の割引料金で提供しています。ですので、通常なら1,000単位のところが、950単位になります。これを、イさんに提供しました。1単位は10円です。
 この場合、サービスの費用総額は、950単位×10円=9,500円になります。
 B事業者は9,500円×90%=8,550円を国保連へ請求し、国保連から支払われます。
 残りの950円が利用者負担額になります。

 この「例2」が「実際のサービス価格が介護報酬の額より低かった場合は、実際の値段に応じた額が支払われる」ということです。

 なお、割引の設定は、事業所ごと・サービス種類ごとに「厚生労働大臣が定める基準」の単位数に対し、割引率(%)で設定することとされています。

割引は福祉系サービスで可能、医療系サービスでは不可

 割引は、福祉系サービスに認められており、医療系サービスについては認められません。

 これは、訪問看護などの医療系サービスは、全国統一単価である診療報酬と一般的に価格差を設けることはないものと考えられる、ということです。

割引の目的は、価格競争を可能にし、繁忙・閑散時の格差を少なくするため

 割引が可能とされているのには、次のような目的があります。

価格競争を可能にすることで、利用者の負担や、保険給付を行う市町村の負担を減らす。
平日の昼間や夜間など利用の少ない時間帯に割引を設定することで、繁忙・閑散時の格差を少なくする。

割引をするかは、事業者が判断する

 割引をするかどうかは、その事業者が自分で決めることができます。

 たとえば「C事業者は、他の事業者との競争力をつけるために、サービスの料金を安くする」、「D事業者は平日の昼間が暇なので、その時間帯の料金を安くして、利用者の獲得を目指す」というようになります。

割引を実施するには要件がある

 割引を実施する際には、次の要件を満たす必要があります。

割引が合理的であること。
特定の者に対し不当な差別的取扱いをしたり、利用者の二一ズに応じた選択を不当に歪めたりするものでないこと。
居宅介護支援事業所における給付管理を過度に複雑にしないこと。

事前に都道府県への届け出が必要

 サービスの費用額は、利用者や居宅介護支援事業者が居宅サービス計画を作成する際に必要で、大切な情報です。そのため、事業者が割引を実施する場合は、その旨を事前に都道府県へ届け出る必要があります。

 届出を受けた都道府県は、割引の実施についてWAM NETへ掲載するなどして、周知を図る必要があることとされています。

ワムネットの介護事業者検索は、全国の介護保険サービス事業所のサービス内容や報酬情報を検索することができます。都道府県及び事業者から提供される情報を随時更新し、掲載しています。
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