解答
1、4、5
解説
→◯
高齢者の自尊心に配慮し、できるだけ自立してトイレで排泄ができるよう配慮することが大切です。そのために、居室からの距離、廊下などの動線、トイレの環境(温度、明るさ)などを確認する必要があります(2024ユーキャン速習レッスンP235、十訂基本テキスト下巻P395)。そのため、解答は◯になります。
→×
排泄のコントロールについては、食事内容・量、食事の時間帯、排泄周期などを把握します。また、活動することにより胃の蠕動運動が亢進されて排便が促されることもあるため、日中の活動状況も確認します(2024ユーキャン速習レッスンP235、十訂基本テキスト下巻P395)。これは、1週間の回数のみでは十分とは言えないため、解答は×になります。
→×
腹圧性尿失禁は、くしゃみや咳などで腹圧が上昇したときに漏れることをいいます(2024ユーキャン速習レッスンP181・P236、十訂基本テキスト下巻P12・P394)。そのため、解答は×になります。
なお、強い尿意とともに尿が漏れることを、切迫性尿失禁といいます。
腹圧性尿失禁 | くしゃみや咳などで腹圧が上昇したときに漏れる。尿道が短い女性に多い。
対応:骨盤底筋訓練が有効。骨盤底筋は、骨盤のなかで内臓を支える筋肉で、これが衰えると、咳やくしゃみなどで腹圧が上昇したときに尿道を締めることができなくなる。この骨盤底筋を鍛えて、尿道を締められるようにするのが、骨盤底筋訓練。 |
切迫性尿失禁 | 膀胱に尿が少し溜まっただけで膀胱が急に収縮して尿意が起こり(尿意切迫感)、我慢できずに漏れる。脳血管障害や尿路感染症などが原因。
対応:膀胱訓練(少しずつ排尿間隔を長くしていき、膀胱に溜まる尿量を増やす訓練)が有効。 |
溢流性尿失禁 | 膀胱内に多量に溜まって漏れる。前立腺肥大による下部尿路閉鎖、糖尿病性末梢神経障害による膀胱収縮障害などが原因。
対応:原因疾患の治療(手術治療、薬物療法)が基本。自己導尿をする場合もある。 |
機能性尿失禁 | 膀胱や尿道の機能は正常だが、認知症や麻痺などのために尿器に排尿できない(認知症のためにトイレで排尿できない、足腰が弱っているためトイレに間に合わない、など)。
対応:排泄に関する一連の日常生活動作の問題点を見極めることが大切。 |
→◯
設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP235、十訂基本テキスト下巻P395)。また、心理的影響(負担感、不快感など)、経済的影響(用具等の維持・管理などの費用)、社会的影響(休養・外出・仕事などが困難になる)も考えられます。そのため、家族介護者への配慮が必要になります。
→◯
設問のとおりです(選択肢2の解説を参照)。