第24回 問題38【令和3年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題38 高齢者の病状・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.喘息や心不全による呼吸困難では、起座呼吸で症状が楽になることが多い。
2.心筋梗塞の症状には、必ず強い胸痛がみられる。
3.脚の骨折で多い部位は、骨幹部(骨の中央)である。
4.寝たきりの高齢者は、吐いたものが気管や肺に入り、誤嚥性肺炎を起こすことがある。
5.急激に浮腫が出現した場合には、心不全の増悪なども考えられる。

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解答

1、4、5

解説

1.喘息や心不全による呼吸困難では、起座呼吸で症状が楽になることが多い。
→◯

 心不全や喘息による呼吸困難の場合、臥位(寝た状態)よりも、起座位または半座位での呼吸(起座呼吸)の方が症状が楽になるという特徴があります(2024ユーキャン速習レッスンP284、十訂基本テキスト上巻P184)。そのため、解答は◯になります。

2.心筋梗塞の症状には、必ず強い胸痛がみられる。
→×

 心筋梗塞の自覚症状は、激しくて長引く前胸部の痛みと締めつけ感が典型的ですか。しかし、高齢者の場合は自覚症状が非特異的で、痛みを感じないこともあり、発見や診断が遅れることがあるため注意が必要です(2024ユーキャン速習レッスンP194、十訂基本テキスト下巻P122)。そのため、解答は×になります。

3.脚の骨折で多い部位は、骨幹部(骨の中央)である。
→×

 脚の骨折で高齢者に多いのは、大腿骨頚部骨折です(2024ユーキャン速習レッスンP211、十訂基本テキスト下巻P121)。そのため、解答は×になります。

 なお、高齢者に多い骨折には、次のものがあります。

大腿骨頚部骨折
胸腰椎圧迫骨折
撓骨遠位端骨折(手首のあたり)
助骨骨折

4.寝たきりの高齢者は、吐いたものが気管や肺に入り、誤嚥性肺炎を起こすことがある。
→◯

 設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP181・P200、十訂基本テキスト下巻P13)。

5.急激に浮腫が出現した場合には、心不全の増悪なども考えられる。
→◯

 設問のとおりで、心不全の症状には浮腫があります(2024ユーキャン速習レッスンP196、十訂基本テキスト下巻P126)。

 なお、心不全の症状は、労作時の息切れ、呼吸困難、食欲低下、浮腫、尿量低下などから、肺水腫やショック状態となる重篤なものまで、重症度によりさまざまです(2024ユーキャン速習レッスンP196、十訂基本テキスト下巻P126)。
 高齢者の場合は、症状が活動性の低下、見当識障害、認知症の症状として出現し、見過ごされやすいので注意が必要です。

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