問題46 面接場面におけるコミュニケーション技術について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1.イラストや写真などの表現方法の利用は、クライエントを混乱させるので控える。
2.直面化とは、クライエントが否認していることによって生じている話の矛盾点を指摘することをいう。
3.援助者は、クライエントの主訴の把握に当たっては、言語的な手段だけでなく、非言語的な手段も用いることが望ましい。
4.共感とは、クライエントの言動に対して、援助者自身の過去の重要な人との関係を投影することをいう。
5.クローズドクエスチョンは、明確な回答を得たいときに用いる。
解答
2、3、5
解説
1.イラストや写真などの表現方法の利用は、クライエントを混乱させるので控える。
→×
→×
クライエントのコミュニケーション能力によって、イラスト、手話、ビデオ、写真、文字盤など多様な表現方法を活用するようにします(2023ユーキャン速習レッスンP350、九訂基本テキスト下巻P436)。
2.直面化とは、クライエントが否認していることによって生じている話の矛盾点を指摘することをいう。
→◯
→◯
設問のとおりです(2023ユーキャン速習レッスンP352、九訂基本テキスト下巻P442)。そうすることで、クライエントが目を背けていることに気づいてもらいます。
3.援助者は、クライエントの主訴の把握に当たっては、言語的な手段だけでなく、非言語的な手段も用いることが望ましい。
→◯
→◯
設問のとおりです(2023ユーキャン速習レッスンP349、九訂基本テキスト下巻P438)。
なお、コミュニケーションには、言語が20~30%、非言語が70~80%含まれています。
言語 |
●情報の内容を伝える。
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非言語 |
●ジェスチャー、表情、姿勢、うなずき、媒介的要素(声のトーン、抑揚、高低などの準言語)など。
●思い、気持ち、感情を伝える。
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言語と非言語は、相反するメッセージを伝えることが多くあるため、よりいっそう耳を傾けることが大切。 |
4.共感とは、クライエントの言動に対して、援助者自身の過去の重要な人との関係を投影することをいう。
→×
→×
共感とは、クライエントの世界を、クライエントが捉えるように理解することをいいます(2023ユーキャン速習レッスンP351、九訂基本テキスト下巻P439)。
5.クローズドクエスチョンは、明確な回答を得たいときに用いる。
→◯
→◯
クローズドクエスチョン(閉じられた質問)とは、「はい」か「いいえ」で答えられる質問および簡単に2~3の単語で答えられる質問のことをいいます。これを用いることで、クライエントの話す内容を明確化し、焦点を当てることにも役立ちます(2023ユーキャン速習レッスンP351、九訂基本テキスト下巻P441)。
クローズド クエスチョン (閉じられた質問) |
●「はい」か「いいえ」で答えられる質問および簡単に2~3の単語で答えられる質問。
●クライエントの語る内容を明確化し、焦点を当てることが可能。
●頻回に用いると、クライエントの意向を制限してしまうことにもなる。
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オープン クエスチョン (開かれた質問) |
●クローズドクエスチョンでない質問。
●クライエント自身の選択や決定による答えを見つけることを促すことができる。
●重複する質問、「なぜ」や「どうして」で始まる質問は、クライエントの戸惑いを増幅させてしまいがち。
●「なぜ」や「どうして」で始まる質問は、聞く側の「納得できない」という気持ちを含むため、クライエントが防衛的になってしまいがち。
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