問題34 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1.在宅医療では、医師、看護師、介護支援専門員など多職種の連携が重要である。
2.腹膜透析は、患者の自宅で行われることはない。
3.胃ろうがある場合には、原則として、入浴は禁止されている。
4.中心静脈栄養法は、点滴栄養剤を中心静脈に入れる方法である。
5.パルスオキシメーターは、血液中の酸素飽和度を測定する機器である。

解答
1、4、5
解説
1.在宅医療では、医師、看護師、介護支援専門員など多職種の連携が重要である。
→◯
設問のとおりです(2025ユーキャン速習レッスンP273~、十訂基本テキスト下巻P45~)。
2.腹膜透析は、患者の自宅で行われることはない。
→×
腹膜透析の場合、通院は月1~2回程度で、在宅で利用者や介護者が毎日、1回あたり30分程度の透析液交換を1日に4~5回、または就寝中に機械が自動的に透析を行います(2025ユーキャン速習レッスンP274、十訂基本テキスト下巻P49)。そのため、解答は×になります。
▼人工透析の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
人工透析について、◯か×で答えなさい
Q1 腹膜透析は、血液透析に比べて、通院回数が少なくて済む。
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3.胃ろうがある場合には、原則として、入浴は禁止されている。
→×
胃ろうがある場合でも、入浴は可能です(2025ユーキャン速習レッスンP277、十訂基本テキスト下巻P55)。そのため、解答は×になります。
ただし、入浴時の対応(だれが、いつどんな処置を行うか)について確認しておく必要があります
4.中心静脈栄養法は、点滴栄養剤を中心静脈に入れる方法である。
→◯
中心静脈栄養法は、十分な量の食事を口から摂ることができなくなった人など人に対して、中心静脈から点滴栄養剤(高カロリー輸液)を投与するものです(2025ユーキャン速習レッスンP275、十訂基本テキスト下巻P51)。そのため、解答は◯になります。
5.パルスオキシメーターは、血液中の酸素飽和度を測定する機器である。
→◯
パルスオキシメーターとは、採血することなく、指先や耳などに検知器(プローブ)を装着するだけで、血中酸素飽和度(SpO2、血液中のヘモグロビンのうち酸素と結びついているヘモグロビンの割合)を測定できる機器のことです。呼吸器疾患や心疾患など、低酸素血症を引き起こしやすい疾患の患者に用いられます(2025ユーキャン速習レッスンP281、十訂基本テキスト下巻P65)。そのため、解答は◯になります。
▼関連Q&A
パルスオキシメーターのプローブには、LEDと光センサーが内蔵されています。LEDからは赤色光と赤外光が照射され、それが指先や耳などを透過・反射したものを光センサーで受けるという仕組み。
血液中のヘモグロビンは、酸素と結合している場合と、結合していない場合として、赤色光と赤外光の吸光度が異なります。この性質を利用し、光センサーで受けた透過光・反射光を分析することで、血中酸素飽和度を測定しています。
静脈血・軟部組織との区別には、脈動を利用している
ただし、上記のような仕組みだけだと、動脈血だけではなく、静脈血や軟部組織を透過・反射した光も測定してしまうことに…。そこで、動脈血を区別するために、脈動が用いられます。
心臓から送り出された動脈血には、脈動があります。一方、静脈血は緩やかに流れ、脈動はありません。もちろん、軟部組織にも脈動はありません。ですので、透過光・反射光のうち、脈動による変化成分のあるものだけをピックアップすることで、動脈血だけの血中酸素飽和度を測定することが可能になります。
また、この仕組みによって、前述のように脈拍数を測定することもできるというわけです。