生活保護と高額介護サービス費との関係は、どのようになるのですか?

猫の写真
(2018中央法規ワークブックP72、八訂基本テキスト1巻P118)

A 高額介護サービス費の現物給付化が行われる

 生活保護受給者に対して、高額介護サービス費が直接的に給付されることはありません。高額介護サービス費との関係は、次のようになります。

 生活保護受給者が介護サービスを利用して、その費用の1割が高額介護サービス費の上限額を超えた場合、その超えた分については、国保連において保険請求分への振り替え処理が行われます。簡単な例をあげて考えてみます。

例)生活保護受給者が、A事業者の介護サービスを20万円分利用しました。この場合、9割である18万円が介護保険から給付され、2万円が生活保護の介護扶助から給付されます。
 これについて、A事業者は国保連に請求します。この請求書では、介護保険への請求(市町村への請求)は18万円、生活保護の介護扶助への請求(福祉事務所への請求)は2万円です。国保連は、A事業者に20万円を支払います。

 そして、この2万円は、生活保護受給者の高額介護サービス費の上限額1万5,000円を超えています。超えた分である5,000円について、国保連は介護保険への請求に振り替えます。ですので、国保連は市町村に18万5,000円を請求して、福祉事務所へ1万5,000円を請求することになります。生活保護受給者への高額介護サービス費の支給はありません。
 ただ、上記の振り替え処理によって、高額介護サービス費の上限額を超えた分は、生活保護受給者へのサービス費用になっていることになります。ですので、この処理を「高額介護サービス費の現物給付化」という言い方をします。

高額介護サービス費・高額介護予防サービス費の所得区分ごとの上限額
所得区分 上限額(月額)
現役並み所得者相当の人がいる世帯 世帯 44,400円
世帯のいずれかの人が市町村民税課税 世帯 44,400円
※同じ世帯の全ての65歳以上の人(サービスを利用していない人を含む)の利用者負担割合が1割の世帯に、年間上限額として446,400 円(37,200円×12か月)が設定されている(2020〔平成32〕年7月末までの時限措置)。
市町村民税世帯非課税で、公的年金等収入と所得額の合計が80万円を超える人 世帯 24,600円
市町村民税世帯非課税で、公的年金等収入と所得額の合計が80万円以下の人 世帯 24,600円
個人 15,000円
市町村民税世帯非課税の老齢福祉年金受給者 世帯 24,600円
個人 15,000円
生活保護受給者 個人 15,000円

※現役並み所得者相当:同一世帯内に65歳以上で課税所得145万円以上の人がおり、同じ世帯の65歳以上の人の収入合計が520万円以上(単身の場合は383万円以上)の場合。

ケアマネ試験対策『一問一答』はこちら
一問一答の一覧【ケアマネ試験対策】
 介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネ試験)対策の一問一答です。基本的に、過去に出題された設問が元になっています。 $...
トップへ戻る