他法との給付調整について、◯か×で答えなさい
介護保険法に基づく給付よりも、労働者災害補償保険法による療養補償給付が優先する。
設問のとおり。
設問のとおり。
基本的には、老人福祉法に基づく市町村の措置によるサービスよりも、介護保険法に基づく給付が優先する。ただし例外的に、やむを得ない事由がある場合は、老人福祉法に基づく市町村の措置によってサービスが提供される。
医療保険の給付よりも、介護保険の給付が優先する。
生活保護法の「他法優先の原則」(保護の補足性)により、介護扶助よりも介護保険の保険給付が優先する。
基本的には、障害福祉サービスよりも、介護保険が優先する。しかし、障害者の心身状態やニーズは多用であるため、一律に介護保険を優先させるのではなく、サービスの種類や利用者の状況に応じて適切に判断する。
ポイント解説
介護保険と他の法令による給付との調整
これは、次のような関係になっています。
下表の法令により介護保険の給付に相当する給付が受けられるときは、下表の法令による給付が優先します。
労働災害に対する補償(療養補償、介護補償など)の給付を行う法律 |
・労働者災害補償保険法
・船員保険法
・労働基準法 など
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公務災害に対する補償(療養補償、介護補償など)の給付を行う法律 |
・国家公務員災害補償法
・地方公務員災害補償法
・警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律 など
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国家補償的な給付(療養の給付など)を行う法律 |
・戦傷病者特別援護法
・原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律 など
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これら以外でも、国・地方公共団体の負担で介護保険の給付に相当する給付が受けられるときは、国・地方公共団体の負担による給付が優先します。
介護保険の給付(契約に基づくサービス利用)が優先します。
ただし、やむを得ない事由(家族による虐待などのために、介護保険での契約に基づくサービス利用ができないなど)がある場合は、例外的に、老人福祉法の措置によってサービスが提供されます。
重複するサービスについては、介護保険の給付が優先します。
ただし、歯科治療や介護保険施設の入所者に対する急性期治療など、一定の医療については医療保険から給付されます。
重複するサービスについては、介護保険の給付が優先します。
そのうえで、利用者負担の部分について、公費から給付されます。
生活保護法の「他法優先の原則」(保護の補足性)により、介護保険の給付が優先します。
そのうえで、利用者負担の部分は生活保護の介護扶助から給付され、第1号被保険者の保険料は生活保護の生活扶助から給付されます。
重複するサービスについては、介護保険の給付が優先します。
もちろん、重複しない障害者施策固有のサービスは、障害者総合支援法その他の障害者福祉制度から給付されます。
基本的な優先順位を簡単にまとめると、「災害補償関係各法」と「介護保険」では「災害補償関係各法」が優先し、それ以外では「介護保険」が優先する、ということです。