
検査値について、◯か×で答えなさい(その一)
Q1 BMI(Body Mass Index)が18.5以上の場合は、肥満とされる。
解答を見る >
A ×
BMIは、肥満度を示す指数で、体重kg÷(身長m×身長m)という計算式で出す。これが18.5未満は低体重、25以上は肥満とされている。
BMIは、肥満度を示す指数で、体重kg÷(身長m×身長m)という計算式で出す。これが18.5未満は低体重、25以上は肥満とされている。
| 体重kg÷(身長m×身長m) 低体重:18.5未満 ~ 標準 ~ 25以上:肥満 |
Q2 高齢者のBMI(Body Mass Index)は、脊椎の変形や圧迫骨折により、本来の値より小さくなる。
解答を見る >
A ×
BMIの計算式は「体重kg÷(身長m×身長m)」なので、脊椎の変形や圧迫骨折によって身長が低くなっている場合は、本来の値より大きくなる。
BMIの計算式は「体重kg÷(身長m×身長m)」なので、脊椎の変形や圧迫骨折によって身長が低くなっている場合は、本来の値より大きくなる。
Q3 体重減少は、低栄養の徴候の一つである。
解答を見る >
A ◯
設問のとおり。
設問のとおり。
Q4 上腕や下腿の周囲長は、寝たきりなどで体重測定が難しい場合の低栄養の判定に使われる。
解答を見る >
A ◯
低栄養のサインとして、まず体重の減少があげられる。ただし、寝たきりなどで体重測定が難しい場合には、上腕や下腿の周囲長を計測することが有用となる。
低栄養のサインとして、まず体重の減少があげられる。ただし、寝たきりなどで体重測定が難しい場合には、上腕や下腿の周囲長を計測することが有用となる。
Q5 低栄養指標には、血清アルブミン値3.6g/dL以下などがある。
解答を見る >
A ◯
健康な高齢者では、血清アルブミン値の低下は見られない。低下が見られる場合は、低栄養が疑われる。血清アルブミン値は、3.6g/dL以下で骨格筋の消耗が始まっている可能性がある。
健康な高齢者では、血清アルブミン値の低下は見られない。低下が見られる場合は、低栄養が疑われる。血清アルブミン値は、3.6g/dL以下で骨格筋の消耗が始まっている可能性がある。
Q6 AST(GOT)・ALT(GPT)の値は、肝・胆道疾患の指標となる。
解答を見る >
A ◯
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPは肝細胞に多く含まれている酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に放出されて、血液中の値が上昇するそのため、肝・胆道疾患の指標になる。
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPは肝細胞に多く含まれている酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に放出されて、血液中の値が上昇するそのため、肝・胆道疾患の指標になる。
Q7 AST(GOT)は、心臓の疾患でも上昇することがある。
解答を見る >
A ◯
Q6の解説にあるように、AST(GOT)は、肝・胆道疾患の指標となる。また、心筋や骨格筋の細胞、赤血球にも多く含まれているため、心臓や筋肉などの疾患、溶血性疾患(溶血:赤血球が破壊されること)でも上昇し、これらの疾患の指標にもなる。
Q6の解説にあるように、AST(GOT)は、肝・胆道疾患の指標となる。また、心筋や骨格筋の細胞、赤血球にも多く含まれているため、心臓や筋肉などの疾患、溶血性疾患(溶血:赤血球が破壊されること)でも上昇し、これらの疾患の指標にもなる。
Q8 血中尿素窒素(BUN)は、肥満の程度を示す。
解答を見る >
A ×
血中尿素窒素(BUN)は、腎機能が低下すると高値になるので、腎機能の指標として有効。
血中尿素窒素(BUN)は、腎機能が低下すると高値になるので、腎機能の指標として有効。
Q9 白血球数は、細菌感染で減少する。
解答を見る >
A ×
白血球数は、細菌感染、炎症、喫煙、副腎皮質ステロイド投与、ストレス、悪性腫瘍(特に白血病)などがある場合に上昇する。
白血球数は、細菌感染、炎症、喫煙、副腎皮質ステロイド投与、ストレス、悪性腫瘍(特に白血病)などがある場合に上昇する。
減少するのは、ウイルス感染症、再生不良性貧血などがある場合。
ポイント解説
低栄養のリスク指標
| BMI (Body Mass Index) |
体重kg÷(身長m×身長m) 肥満:25以上 低体重:18.5未満 |
| 体重減少 | 6か月間で2~3kg以上の減少 または 6か月間で3%以上の減少 |
| 血清アルブミン値 | 健康な高齢者では、低下は見られない。低下が見られる場合は、低栄養が疑われる。3.6g/dL以下で骨格筋の消耗が始まっている可能性あり。 |
| 上腕や下腿の周囲長 | 寝たきりなどで体重測定が難しい場合に計測する。 |
※腹囲:メタボリックシンドロームの診断に用いられる。男性で85cm以上、女性で90cm以上が、腹部型の肥満とされる。
なお、高齢になるとエネルギー消費が少なくなり、食欲が低下しがちです。加齢によって消化器も機能低下してきます。こうしたことから、高齢者では低栄養が問題になります。
肝機能
| AST(GOT) | 上昇 | 肝・胆道疾患、心臓疾患、筋疾患、溶血性疾患 ※溶血:赤血球が破壊されること。 |
| ALT(GPT) | 上昇 | 特に肝・胆道疾患 |
| γ-GTP | 上昇 | 脂肪肝、アルコール性肝炎 |
血算と判定
赤血球、白血球、血小板の検査のことを、血算といいます。これは、貧血や炎症の判定などに用いられます。
| ヘモグロビン、ヘマトクリットが減少 | 鉄欠乏性貧血
※ヘモグロビン:血液1dL中の血色素のグラム数。
※ヘマトクリット:血液中の赤血球の容積の割合(%)
|
|
| 赤血球数が減少、ヘマトクリットが上昇 | 大球性貧血、ビタミンB12や葉酸欠乏 | |
| 白血球数 | 増加 | 細菌感染、炎症、喫煙、副腎皮質ステロイド投与、ストレス、がん、白血病 |
| 減少 | 体質にもよるが、ウイルス感染、再生不良性貧血など | |
| 血小板数 | 増加 | 炎症など |
| 減少 | 薬剤の副作用、肝硬変、特発性血小板減少性紫斑病
※特発性血小板減少性紫斑病:明らかな原因がないのに血小板が減少し、容易に出血してしまう疾患。
|
|



