排泄の介護【一問一答 ケアマネ試験対策】

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排泄の介護について、◯か×で答えなさい

Q1 便失禁は、すべて医学的治療を要する。
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A ×
 便失禁には腹圧性便失禁、切迫性便失禁、溢流性便失禁、機能性便失禁があり、対応はそれぞれで、必ずしも医学的治療は必要というわけではない。

 生活環境(トイレが遠くて間に合わないなど)や生活リズム(食事の時間・量、身体活動など)の乱れが原因の場合、それを改善することが大切となる。

Q2 ポータブルトイレについては、理学療法士等の多職種と連携し、日常生活動作に適合したものを選択する。
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A ◯
 設問のとおり。
Q3 排便コントロールには、排便間隔を把握し、食生活や身体活動等を含めた生活リズムを整えることが大切である。
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A ◯
 設問のとおり。
Q4 日常生活動作の低下による機能性失禁では、排泄に関する一連の日常生活動作の問題点を見極めることが重要である。
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A ◯
 設問のとおり(詳しくは、後述の「ポイント解説」を参照)。
Q5 腹圧性尿失禁には、骨盤底筋訓練よりも膀胱訓練が有効である。
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A ×
 腹圧性尿失禁に対しては、骨盤底筋訓練がより有効とされている。

 なお、膀胱訓練は、切迫性尿失禁に対してより有効とされている(詳しくは、後述の「ポイント解説」を参照)。

Q6 切迫性尿失禁には、膀胱訓練よりも骨盤底筋訓練が有効である。
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A ×
 切迫性尿失禁に対しては、膀胱訓練がより有効とされている。

 骨盤底筋訓練は、腹圧性尿失禁に対してより有効とされている(詳しくは、後述の「ポイント解説」を参照)

Q7 前立腺肥大症の場合、尿意を感じたら、早めにトイレに行くよう心がける。
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A ◯
 前立腺肥大症による下部尿路閉鎖により、溢流性尿失禁(尿が膀胱内に多量に溜まって漏れる)となることがあるため、早めにトイレに行くことが大切となる。


ポイント解説

尿失禁の種類(便失禁も同様)

腹圧性尿失禁 くしゃみや咳などで腹圧が上昇したときに漏れる。尿道が短い女性に多い。

対応:骨盤底筋訓練が有効。骨盤底筋は、骨盤のなかで内臓を支える筋肉で、これが衰えると、咳やくしゃみなどで腹圧が上昇したときに尿道を締めることができなくなる。この骨盤底筋を鍛えて、尿道を締められるようにするのが、骨盤底筋訓練。

切迫性尿失禁 膀胱に尿が少し溜まっただけで膀胱が急に収縮して尿意が起こり(尿意切迫感)、我慢できずに漏れる。脳血管障害や尿路感染症などが原因。

対応:膀胱訓練(少しずつ排尿間隔を長くしていき、膀胱に溜まる尿量を増やす訓練)が有効。

溢流性尿失禁 膀胱内に多量に溜まって漏れる。前立腺肥大による下部尿路閉鎖、糖尿病性末梢神経障害による膀胱収縮障害などが原因。

対応:原因疾患の治療(手術治療、薬物療法)が基本。自己導尿をする場合もある。

機能性尿失禁 膀胱や尿道の機能は正常だが、認知症や麻痺などのために尿器に排尿できない(認知症のためにトイレで排尿できない、足腰が弱っているためトイレに間に合わない、など)。

対応:排泄に関する一連の日常生活動作の問題点を見極めることが大切。

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