感染症予防の基本と感染経路について、◯か×で答えなさい
Q1 標準予防策(スタンダード・プリコーション)は、すべての人の体液や排泄物等に感染性があると考えて取り扱うことである。
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A ◯
標準予防策(スタンダード・プリコーション)は、すべての人に対して実施する感染対策。基盤となる考え方は、「あらゆる人の血液、体液、分泌物、排泄物、創傷のある皮膚、粘膜には感染症があると考えて取り扱う」というもの。
標準予防策(スタンダード・プリコーション)は、すべての人に対して実施する感染対策。基盤となる考え方は、「あらゆる人の血液、体液、分泌物、排泄物、創傷のある皮膚、粘膜には感染症があると考えて取り扱う」というもの。
Q2 手指衛生の方法としては、流水、石けん、アルコール製剤等によるものがある。
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A ◯
設問のとおり。
設問のとおり。
Q3 手袋の使用後は、手指の消毒の必要はない。
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A ×
手袋を外した後にも、必ず手指衛生を行う。
手袋を外した後にも、必ず手指衛生を行う。
また、使用後の手袋はポケットなどに入れずすぐに破棄する、汚染した手袋で他のケアを行わない、複数人で手袋を使い回さない、といった点にも注意する。
Q4 咳エチケットは、インフルエンザと診断されたときから心がければよい。
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A ×
咳エチケットは、標準予防策(スタンダード・プリコーション)の考え方に基づくもの。
インフルエンザなどの感染症と診断されていなくても、咳やくしゃみなどの症状がある場合、何らかの病原性微生物を拡散させる可能性がある。そのため、これらの症状がある場合は、マスクを着用する必要がある。
咳エチケットは、標準予防策(スタンダード・プリコーション)の考え方に基づくもの。
インフルエンザなどの感染症と診断されていなくても、咳やくしゃみなどの症状がある場合、何らかの病原性微生物を拡散させる可能性がある。そのため、これらの症状がある場合は、マスクを着用する必要がある。
Q5 インフルエンザに罹患した者が職場に復帰する場合は、治癒証明書を提出する法的な義務がある。
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A ×
設問のような法的な義務はない。
設問のような法的な義務はない。
なお、事業者は、職員に対して定期健康診断を行う義務がある(労働安全衛生法第66条第1項)。
Q6 結核は、空気感染する。
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A ◯
設問のとおり。
設問のとおり。
Q7 インフルエンザは、空気感染する。
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A ×
インフルエンザは、飛沫感染。
インフルエンザは、飛沫感染。
Q8 ウイルス性肝炎は、飛沫感染する。
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A ×
ウイルス性肝炎は、血液感染(注射針による外傷など)。
ウイルス性肝炎は、血液感染(注射針による外傷など)。
ポイント解説
感染経路別の主な感染症と予防策
感染経路 | 主な感染症と予防策 | |
接触感染 | 主な感染症 | ノロウイルス感染症(吐物などの処理時は飛沫感染)、腸管出血性大腸菌感染症、疥癬、多剤耐性菌感染症(MRSAなど)など |
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感染対策 |
物品などとの接触で、手指を介して伝播。
●職員の手指衛生を徹底する。
●嘔吐物や排泄物などと接触する可能性のある場面では、手袋、ガウンまたはエプロンなどを着用し、ケア後は速やかに破棄する。
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飛沫感染 | 主な感染症 | 新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、流行性耳下腺炎、風疹など |
感染対策 |
咳、くしゃみ、会話などで飛散した飛沫粒子で伝播(飛沫粒子は1m程度で落下)。
●感染症をもつ利用者の2m以内でケアを行う場合は、使い捨てマスクを着用する。
●感染症をもつ利用者に咳エチケット(口と鼻をティッシュやハンカチで押さえる、マスクの着用)への協力を求める。
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空気感染 | 主な感染症 | 結核、麻疹、水痘(帯状疱疹)など |
感染対策 |
咳などで飛散した飛沫粒子が空中を浮遊して伝播。
●結核の場合は、専門病院へ入院。
●麻疹、水痘の場合は、免疫をもつ職員がケアを行う。免疫のない職員の場合は、高性能マスクを着用し、利用者にも使い捨てマスクの着用を求める。個室管理が原則。
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血液感染 | 主な感染症 | B型肝炎、C型肝炎、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)など |
感染対策 |
注射針による外傷などによって血液を媒介して伝搬。
●注射針や鋭利な器材を取り扱う際に、安全を徹底する。
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