問題27 高齢者の精神障害について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1.老年期うつ病では、妄想の症状が発現することはない。
2.老年期うつ病では、自死を図ることはない。
3.高齢者の妄想性障害への対応では、共感が大切な要素である。
4.神経症は、病気ではなく、気のもちようである。
5.アルコール依存症のケアには、自助グループなどの地域の社会資源の活用も有用である。
解答
3、5
解説
1.老年期うつ病では、妄想の症状が発現することはない。
→×
→×
老年期うつ病がひどくなると、次のような症状が現れます(2024ユーキャン速習レッスンP256、十訂基本テキスト下巻P263)。ここに心気妄想が含まれます。
●罪業妄想(自分を責める内容の妄想)
●貧困妄想(金銭的に困窮し、生活できないという妄想)
●心気妄想(不知の病にかかったという妄想)
●自殺企図(自殺を図ること)
|
2.老年期うつ病では、自死を図ることはない。
→×
→×
老年期うつ病がひどくなると現れる症状には、自殺企図が含まれます(選択肢1の解説を参照)。
3.高齢者の妄想性障害への対応では、共感が大切な要素である。
→◯
→◯
高齢者の心理や状況への洞察と共感が、精神障害の治療の第一歩となります(2024ユーキャン速習レッスンP257、十訂基本テキスト下巻P266)。
4.神経症は、病気ではなく、気のもちようである。
→×
→×
神経症は、気のもちようではなく、病気であると認識して、本人の不安を受けとめるような対応をします(2024ユーキャン速習レッスンP257、十訂基本テキスト下巻P275)。
5.アルコール依存症のケアには、自助グループなどの地域の社会資源の活用も有用である。
→◯
→◯
継続的な通院、自助グループなどへの参加が、断酒の達成率に影響してきます(2024ユーキャン速習レッスンP258、十訂基本テキスト下巻P269)。