第26回 問題26【令和5年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題26 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1.「指輪っかテスト」は、サルコペニア(筋肉減弱症)の簡便な評価法である。
2.フレイルとは、健康な状態と介護を要する状態の中間的な状態である。
3.ロコモティブシンドロームとは、認知機能の低下によって起こるフレイルである。
4.要支援と認定された者では、介護が必要となった原因の第1位は認知症である。
5.配偶者との死別による心理的苦痛を和らげるには、ソーシャルサポートが有効である。

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解答

1、2、5

解説

1.「指輪っかテスト」は、サルコペニア(筋肉減弱症)の簡便な評価法である。
→◯

 サルコペニア(筋肉減少症)とは、①加齢に伴う骨格筋(筋肉)の減少に加えて、②筋力の低下、③身体機能の低下のいずれかを伴う場合のことをいいます(2025ユーキャン速習レッスンP182、十訂基本テキスト下巻P11・P86~)。

 サルコペニアの簡便なスクリーニング指標として「指輪っかテスト」という方法があります。これは、両手の親指と人差し指で輪っかをつくり、それを物差しとして、ふくらはぎの最大部分を締め付けない程度に囲うというものです。これにより、ふくらはぎの骨格筋量を「囲めない」、「ちょうど囲める」、「隙間ができる」という3段階で評価します。「隙間ができる」となった人は、サルコペニアの危険度が高いと言えます。

2.フレイルとは、健康な状態と介護を要する状態の中間的な状態である。
→◯

 フレイル(虚弱)とは、高齢になって筋力や活動が低下している状態であり、健康と要介護状態の中間的な段階です。次の5項目のうち、3項目以上に該当すればフレイルとみなされます(2025ユーキャン速習レッスンP182、十訂基本テキスト下巻P11・P83~)。そのため、解答は◯になります。

フレイルの診断基準(改定日本版CHS基準)
体重減少:6か月で2kg以上の(意図しない)体重減少
筋力低下:握力 男性<28kg、女性<18kg
疲労感:(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする
歩行速度:通常歩行速度:1.0m/秒
身体活動:「軽い運動・体操をしていますか?」「定期的な運動・スポーツをしていますか?」の2ついずれも「週に1回もしていない」と回答
3.ロコモティブシンドロームとは、認知機能の低下によって起こるフレイルである。
→×

 ロコモティブシンドロームとは、運動器の機能低下により、要介護状態になるリスクの高くなった状態のことをいいます(十訂基本テキスト下巻P83)。そのため、解答は×になります。

4.要支援と認定された者では、介護が必要となった原因の第1位は認知症である。
→×

 「平成22年国民生活基礎調査の概況」によると、要支援となった主な原因は、多い順に「高齢による衰弱」の15.2%、「関節疾患」の19.4%、「転倒・骨折」の12.7%、「心疾患」の6.1%、「認知症」の3.7%となっています。そのため、解答は×になります。

厚生労働省「平成22年国民生活基礎調査の概況」

5.配偶者との死別による心理的苦痛を和らげるには、ソーシャルサポートが有効である。
→◯

 設問のとおりです(2025ユーキャン速習レッスンP259、十訂基本テキスト下巻P20)。

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