問題31 認知症について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.認知症施策推進大綱においては、発症を遅らせることを目指している。
2.運動不足の改善は、認知症の予防につながらない。
3.自分の意思で決定できるように支援することが大切である。
4.MCI(軽度認知障害)は、すべて認知症に移行する。
5.前頭側頭型認知症の症状の一つとして、物品の名前が出てこない意味性認知症の症状がある。
解答
1、3、5
解説
1.認知症施策推進大綱においては、発症を遅らせることを目指している。
→◯
→◯
認知症施策推進大綱の基本的な考え方は、認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進していく、というものです(2024ユーキャン速習レッスンP252、十訂基本テキスト下巻P200)。そのため、解答は◯になります。
▼認知症施策推進大綱の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
認知症施策推進大綱と認知症施策について、◯か×で答えなさい
Q1 認知症施策推進大綱においては、発症を遅らせることを目指してい...
2.運動不足の改善は、認知症の予防につながらない。
→×
→×
適度な運動や身体活動は、認知機能の低下や認知症発症予防に効果的とされています。そのため、解答は×になります。
3.自分の意思で決定できるように支援することが大切である。
→◯
→◯
設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP252~、十訂基本テキスト下巻P240~)。
4.MCI(軽度認知障害)は、すべて認知症に移行する。
→×
→×
MCI(軽度認知障害)は、いずれかの認知機能(注意、記憶学習、実行、言語、運動-感覚、社会脳)が以前よりも低下しているなどの状態であり、認知症とは区別されます。そして、MCIから健常に戻ることもあり、すべてが認知症に移行するわけではありません(2024ユーキャン速習レッスンP249、十訂基本テキスト下巻P213)。そのため、解答は×になります。
5.前頭側頭型認知症の症状の一つとして、物品の名前が出てこない意味性認知症の症状がある。
→◯
→◯
設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP249、十訂基本テキスト下巻P228)。
主に前頭葉が萎縮するタイプ | 脱抑制(我慢ができない)、易怒性(すぐに怒る)、常同行動(同じ行動の繰り返し)が目立つ。記憶は比較的保たれるものの、病識を欠き、他人の気持ちへの理解・共感ができなくなり、社会のルールを守れなくなる。 |
主に側頭葉が萎縮するタイプ | 意味記憶障害(物の名前が出て来ない)、相貌失認(顔を見ても誰だか分からない)が目立つ。進行すると、時刻表的生活(決まった時間に決まった行動をする)などの症状も現れる。 |