認知症と区別される状態・評価スケール・治療可能な認知症について、◯か×で答えなさい
Q1 せん妄は意識障害であり、認知症と区別する必要がある。
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A ◯
設問のとおり。
設問のとおり。
なお、認知症と区別する必要があるのは、せん妄にはせん妄の治療や対応があるため。せん妄は、原因や誘因があるので、それを取り除くことが大切。
▼せん妄の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
老年症候群について、◯か×で答えなさい(その一)
Q1 せん妄の発症の誘因として、睡眠障害、薬剤、環境の変化などが挙げられる。...
Q2 うつ状態が続くと、認知症と診断されてしまうことがある。
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A ◯
うつ状態が続くと健忘を伴い、これによって認知テストが実力以下の点数となって、認知症と診断されてしまうことがある。これを仮性認知症という。
うつ状態が続くと健忘を伴い、これによって認知テストが実力以下の点数となって、認知症と診断されてしまうことがある。これを仮性認知症という。
仮性認知症は、見当識(時間・場所・人物などで状況を判断する機能)が保たれている点が、認知症とは異なる。
Q3 MCI(軽度認知障害)は、すべて認知症に移行する。
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A ×
MCI(軽度認知障害)は、いずれかの認知機能(注意、記憶学習、実行、言語、運動-感覚、社会脳)が以前よりも低下しているなどの状態であり、認知症とは区別される。そして、MCIから健常に戻ることもあり、すべてが認知症に移行するわけではない。
MCI(軽度認知障害)は、いずれかの認知機能(注意、記憶学習、実行、言語、運動-感覚、社会脳)が以前よりも低下しているなどの状態であり、認知症とは区別される。そして、MCIから健常に戻ることもあり、すべてが認知症に移行するわけではない。
Q4 抗精神病薬が過量だと、意欲や自発性などの低下(アパシー)をきたす場合がある。
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A ◯
メマンチン(メマリー)や抗精神病薬が過量だと、アパシー(意欲や自発性などの低下)になる場合がある。
メマンチン(メマリー)や抗精神病薬が過量だと、アパシー(意欲や自発性などの低下)になる場合がある。
なお、こうした状態を「過鎮静」といい、薬剤を減量すれば活動性が戻る。
Q5 認知症の評価として、長谷川式認知症スケールやMini-Mental State Examination(MMSE)が用いられている。
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A ◯
設問のとおり。
設問のとおり。
なお、検査時間はいずれも10分程度。両方とも30点満点で評価する。長谷川式認知症スケール(HDS-R)は20点以下、MMSEは23点以下で認知症を疑う。
Q6 正常圧水頭症にみられる認知機能障害は、脳の周囲や脳室内に脳脊髄液が貯留するために生じる。
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A ◯
設問のとおり(詳しくは、後述の「ポイント解説」を参照)。
設問のとおり(詳しくは、後述の「ポイント解説」を参照)。
Q7 慢性硬膜下血腫による認知機能障害は、慢性化しているため、血腫を除去しても回復が期待できない。
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A ×
慢性硬膜下血腫による認知機能障害では、手術によって原疾患である血腫を除去することで、元の認知機能レベルへの回復が見込まれる。
慢性硬膜下血腫による認知機能障害では、手術によって原疾患である血腫を除去することで、元の認知機能レベルへの回復が見込まれる。
ポイント解説
正常圧水頭症にみられる認知機能障害
水頭症とは、脳や脊髄を流れる脳脊髄液の循環や吸収が何らかの原因により妨げられて、脳脊髄液が脳の周囲や脳室内に貯まり、脳室が正常よりも大きくなる疾患です。そして、脳脊髄の圧力の値(脳脊髄圧)が正常範囲であって水頭症であるものが、正常圧水頭症です。
脳脊髄液によって脳が圧迫されることにより、脳の機能に影響が出ます。三大症状は次のものです。
●ボーっとして反応が鈍い認知機能障害(脳血管性認知症に類似)
●すり足で小股に歩く歩行障害(パーキンソン病に類似)
●尿失禁
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