第26回 問題29【令和5年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題29 褥瘡について適切なものはどれか。3つ選べ。
1.しびれや麻痺は、原因となる。
2.細菌感染の原因となる。
3.寝たきりになると腹部にできやすい。
4.予防方法の一つに、栄養管理がある。
5.寝返りができない人に、体位変換は不要である。

猫の写真

解答

1、2、4

解説

1.しびれや麻痺は、原因となる。
→◯

 設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP226、九訂基本テキスト下巻P393)。

褥瘡の発生要因
全身的要因 低栄養、脱水、痩せた体格、骨突出、浮腫、骨粗鬆症や糖尿病などの疾患、免疫機能が低下して感染症になりやすくなる薬剤(抗がん剤、ステロイドなど)の使用、知覚麻痺、意識障害、失禁など
局所的要因 加齢による皮膚の脆弱化、摩擦、皮膚の湿潤(発汗や失禁などによる)、不潔、皮膚疾患など。
社会的要因 介護力の不足、知識や技術の不足など。
褥瘡への対応の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
褥瘡への対応について、◯か×で答えなさい Q1 褥瘡の発生を促す全身性因子には、低栄養、知覚麻痺、意識障害、失禁などがある...
2.細菌感染の原因となる。
→◯

 褥瘡が発生した部位は、細菌が感染して繁殖しやく、進行すると敗血症などの感染症となるリスクがあります(2024ユーキャン速習レッスンP228、九訂基本テキスト下巻P155・P289)。そのため、解答は◯になります。

3.寝たきりになると腹部にできやすい。
→×

 一般的には、褥瘡の好発部位に腹部は含まれません(2024ユーキャン速習レッスンP226、九訂基本テキスト下巻P395)。そのため、解答は×になります。

褥瘡の好発部位
仰臥位(仰向け) 後頭部、肩甲骨部、肘関節部、仙骨部(腰)、踵骨部(かかと)
側臥位 耳介部、肩鎖関節部、側胸部、大転子部(太股の付け根)、膝関節外側部、足関節外果部(外側のくるぶし)
腹臥位(うつ伏せ) 頬部、耳介部、肩鎖関節部、乳部、陰部、膝関節部、趾尖し せん部(つま先)
ファーラー位
後頭部、肩甲骨部、仙骨部、臀部、踵骨部

※ファーラー位:仰臥位で下肢を水平にしたまま上半身を45°程度起こした半座位のこと。
座位(車いす) 肩甲骨部、肘関節部、臀部
4.予防方法の一つに、栄養管理がある。
→◯

 選択肢1の解説にあるように、低栄養が褥瘡の発生要因となります。したがって、予防方法として栄養管理は有効であるため、解答は◯になります。

5.寝返りができない人に、体位変換は不要である。
→×

 褥瘡予防のためには、圧迫の除去が大切です。ですので、寝返りができない人場合、長時間同じ体位をとらないよう体位変換(2時間ごと)を行うようにします(2024ユーキャン速習レッスンP227、九訂基本テキスト下巻P13・P396)。そのため、解答は×になります。

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