第26回 問題40【令和5年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題40 ターミナルケアについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1.人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境の整備は、法律に基づく政府の努力義務とされている。
2.介護保険の特定施設は、看取りの場となり得る。
3.看護師は、死亡診断書を作成することができる。
4.痛みの訴えは、身体的な要因によるものであるため、医療処置で対応できる。
5.グリーフケアとは、遺族の悲嘆への配慮や対応を行うことである。

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解答

1、2、5

解説

1.人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境の整備は、法律に基づく政府の努力義務とされている。
→◯

 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律(社会保障プログラム法)の第4条第5項において、次のように規定されています(十訂基本テキスト下巻P314)。そのため、解答は◯になります。

持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律(社会保障プログラム法)
第4条
5 政府は、前項の医療提供体制及び地域包括ケアシステムの構築に当たっては、個人の尊厳が重んぜられ、患者の意思がより尊重され、人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境の整備を行うよう努めるものとする。
2.介護保険の特定施設は、看取りの場となり得る。
→◯

 ターミナルケアを行う「終の棲家」として、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、有料老人ホーム(特定施設)、介護保険施設などさまざまなものが想定されています(2024ユーキャン速習レッスンP289、十訂基本テキスト下巻P312・P330)。そのため、解答は◯になります。

3.看護師は、死亡診断書を作成することができる。
→×

 死亡診断書を交付することができるのは、医師歯科医師のみです(医師法および歯科医師法。2024ユーキャン速習レッスンP292、十訂基本テキスト下巻P334)。看護師が作成することはできません。そのため、解答は×になります。

死亡診断書の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
ターミナルケアにおける臨死期と死後のケアについて、◯か×で答えなさい Q1 臨死期には、顎だけで呼吸する下顎呼吸状態となる場合...
4.痛みの訴えは、身体的な要因によるものであるため、医療処置で対応できる。
→×

 痛みの訴えは、身体的な要因によるものだけではなく、精神的な要因や社会的な要因による場合もあります。精神的な要因や社会的な要因による場合は、医療処置では対応できません。そのため、解答は×になります。

5.グリーフケアとは、遺族の悲嘆への配慮や対応を行うことである。
→◯

 設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP292、十訂基本テキスト下巻P335)。

 なお、死後のケアであるエンゼルケアでは一般的に、次のようなことが行われます。

エンゼルケア(死後のケア)
医療用カテーテルなど器具の除去
体液や排泄物などが漏れないようにする処置
褥瘡など傷の手当て
身体を清潔にするケア
外見を整えるケア
 など

 これは、身内を失ってつらさを感じている遺族にとって、グリーフケア(悲観へのケア)としての意味があると言えます。

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