第26回 問題45【令和5年度 ケアマネ試験 保健医療サービス分野】

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問題45 介護医療院について適切なものはどれか。2つ選べ。
1.住まいと生活を医療が支える新たなモデルとして創設された。
2.開設者は、医療法人でなければならない。
3.療養床には、I型療養床とII型療養床がある。
4.併設型小規模介護医療院の入所定員は、25人以下である。
5.療養室入所者1人当たりの床面積は、5.0㎡以上とされている。

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解答

1、3

解説

1.住まいと生活を医療が支える新たなモデルとして創設された。
→◯

 設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP335、九訂基本テキスト上巻P726)。

 なお、介護医療院の創設には、介護療養型医療施設の廃止が関係しています。より詳しくは、以下の「関連Q&A」を参照。

関連Q&A
 介護療養型医療施設は、介護とともに医療も必要な高齢者が利用するためのものです。そして介護療養型医療施設は、介護老人福祉施設や介護老人保健施設と比べて医師や看護師の数が多いため、その分、利用者1人あたりの費用が高くなります。  

入所者の中には医療がほぼ必要ない人もいて、本来の目的が果たされていない

 しかし、介護療養型医療施設の利用者の実態調査結果によると、医療の提供がほとんど必要ない人や、看護師の定時観察だけで済む人がたくさんいることがわかっています。つまり「介護とともに医療を提供する」という本来の目的が果たされておらず、費用だけが無駄に高くなっているということです。  また、医療保険から報酬が支払われる療養病床との違いがよくわからないという指摘もあります。  

介護保険と医療保険の区別を明確に

 上記のようなことから、介護が必要な人は介護保険適用の施設に入所してもらい、医療が必要な人は医療保険適用の病院に入院してもらう、という区別を明確にしようという意見が出ました。こうして、介護療養型医療施設を廃止する方針が固まりました。  

介護老人保健施設・介護医療院へ転換

 この廃止を受けて、介護療養型医療施設は他の施設へ転換することが促されています。そのために、介護療養型医療施設が転換した形態として「介護療養型老人保健施設」や「介護医療院」が創設されています(2021ユーキャン速習レッスンP324・P330、九訂基本テキスト上巻P142・P716・P726)。  ですので、介護療養型医療施設の廃止後は、介護療養型老人保健施設または介護医療院へと転換して、サービスを提供することが可能になります。
2.開設者は、医療法人でなければならない。
→×

 介護医療院を開設できるのは、地方公共団体、医療法人、社会福祉法人などの非営利法人その他厚生労働大臣が定める者(国、移行型地方独立行政法人、日本赤十字社、健康保険組合、共済組合、国民健康保険組合など)とされています(2024ユーキャン速習レッスンP335)。そのため、解答は×になります。

3.療養床には、I型療養床とII型療養床がある。
→◯

 設問のとおりです(2024ユーキャン速習レッスンP335、九訂基本テキスト上巻P726)。

介護医療院のⅠ型・Ⅱ型
Ⅰ型療養床 療養床のうち、主として長期にわたり療養が必要である者であって、重篤な身体疾患を有する者、身体合併症を有する認知症高齢者等を入所させるためのもの
Ⅱ型療養床 療養床のうち、Ⅰ型療養床以外のもの
4.併設型小規模介護医療院の入所定員は、25人以下である。
→×

 併設型小規模介護医療院の入所定員は、19人以下とされています(2024ユーキャン速習レッスンP337、九訂基本テキスト上巻P727)。そのため、解答は×になります。

併設型・ユニット型の介護医療院
医療機関併設型
介護医療院
病院または診療所に併設され、入所者の療養生活の支援を目的とするもの
併設型小規模
介護医療院
医療機関併設型介護医療院のうち、入所定員が19人以下のもの
ユニット型
介護医療院
施設の全部において少数の療養室および当該療養室に近接して設けられる共同生活室により一体的に構成される場所(ユニット)ごとに入居者の日常生活が営まれ、これに対する支援が行われるもの
5.療養室入所者1人当たりの床面積は、5.0㎡以上とされている。
→×

 入所者1人当たりの療養室の床面積は、8㎡以上とされています(2024ユーキャン速習レッスンP336、九訂基本テキスト上巻P732))。そのため、解答は×になります。

介護医療院の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
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