福祉用具貸与・特定福祉用具販売の内容【一問一答 ケアマネ試験対策】

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福祉用具貸与・特定福祉用具販売の内容について、◯か×で答えなさい

Q1 介護用電動車椅子は、福祉用具貸与の対象となる。
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A ◯
 介護用電動車いすは、福祉用具貸与の対象種目「車いす」に含まれる。
Q2 利用者の身体を滑らせるスライディングボードは、福祉用具貸与の対象となる。
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A ◯
 スライディングボードは、福祉用具貸与の対象種目「特殊寝台付属品」に含まれる。
Q3 取付工事の有無にかかわらず、手すりは福祉用具貸与の対象となる。
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A ×
 福祉用具貸与の対象となる手すりは、取付工事が不要なものとされている。

 なお、取付工事が必要な手すりは、住宅改修の「手すりの取り付け」の対象となる。

住宅改修の内容の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
住宅改修の内容について、◯か×で答えなさい Q1 取付工事が必要なく据え置いて使用する手すりは、住宅改修費の支給対象にはならな...
Q4 福祉用具貸与の対象となるスロープは、持ち運びできないものでもよい。
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A ×
 福祉用具貸与の対象となるスロープは、設置に工事が不要で、持ち運びが容易なものとされている。

 なお、設置に工事を伴うスロープは、住宅改修の「段差の解消」の対象となる。

Q5 認知症老人徘徊感知機器は、外部との通信機能を除いた部分については、給付対象となる。
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A ◯
 外部との通信機能がある認知症老人徘徊感知機器は、福祉用具の種目に相当する部分と通信機能の部分を区分できる場合には、福祉用具の種目に相当する部分(外部との通信機能を除いた部分〔本体とセンサー〕)に限って保険給付の対象となる。

関連Q&A
 認知症老人徘徊感知機器の基本的な機能は、玄関などに設置したセンサーで認知症高齢者が一人で外出するのを感知すると、家の中に設置した本体のスピーカーからアラームが鳴る、といったものです。  ここに、オプション機能を追加できるものがあります。このオプション機能は、センサーが感知すると、それを知らせるメールを携帯電話などに送信する、といったものです。  このオプション機能のために、通信機器を追加して、それと本体をケーブル等でつなぐものがあります。これが「福祉用具貸与の種目にあたる部分と通信機器にあたる部分が区別できる場合」です。  この場合の本体とセンサーが、「認知症老人徘徊感知機器の『外部との通信機能を除いた部分』」になります。これは福祉用具貸与の対象です。  そして、追加した通信機器は給付対象外になります。
Q6 移動用リフトのつり具部分は、福祉用具貸与の対象となる。
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A ×
 移動用リフトのつり具部分は、特定福祉用具販売の対象。

 なお、移動用リフト本体は、福祉用具貸与の対象となる。

Q7 ウォーターマットレス等の床ずれ防止用具は、特定福祉用具販売の対象となる。
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A ×
 床ずれ防止用具(エアマット、ウォーターマットレスなど)は、福祉用具貸与の対象。
Q8 自動排泄処理装置の専用パッドや洗浄液は、特定福祉用具販売の対象となる。
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A ×
 自動排泄処理装置は福祉用具貸与の対象で、交換可能部品(レシーバー、チューブ、タンクなど)のうち尿や便の経路となるもので要介護者または介護する者が容易に交換できるものは特定福祉用具販売の対象となる。
 しかし、専用パッドや洗浄液など排泄のたびに消費するもの、専用パンツや専用シーツなどの関連製品は給付対象ではなく、全額が利用者負担となる。
Q9 水洗ポータブルトイレの設置に要する費用は、給付対象となる。
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A ×
 水洗ポータブルトイレは、特定福祉用具販売の対象種目「腰掛便座」として保険給付される。
 ただし、その設置に要する費用(給排水ユニットなどの取付工事の費用)は保険給付の対象とはならず、全額が利用者負担となる。
Q10 入浴補助用具は、特定福祉用具販売の対象となる。
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A ◯
 設問のとおり。


ポイント解説

福祉用具貸与の内容

① 車いす
自走用車いす、介助用車いす、電動車いす。ティルト機能、リクライニング機能がついているものも対象
② 車いす付属品
クッションまたはパッド、テーブル、ブレーキ、電動補助装置など
③ 特殊寝台
電動で背部や足部の傾斜角度、高さ調整ができるベッド
④ 特殊寝台付属品
特殊寝台と一緒に提供されるマットレス、サイドレール、テーブル、スライディングシート・スライディングボード(利用者の身体を滑らせるもの)、介助用ベルト(起き上がり、立ち上がり、移乗の際に用いる)
⑤ 床ずれ防止用具
送風装置を備えたエアマット、ウォーターマットレス、ゲル・シリコンなどの素材を使用したマットレス
⑥ 体位変換器
身体の下に挿入して、体位の変換を容易にするもの

※体位保持のみを目的とするもの(枕、クッションなど)は対象外。
⑦ 手すり
据え置き型、突っ張らせて固定するものなど

※取付工事を伴うものは、住宅改修の対象。
⑧ スロープ
持ち運びが容易なもの

※取付工事を伴うものは、住宅改修の対象。
⑨ 歩行器
車輪のないタイプ、脚部に車輪のあるタイプ。歩行器は、杖よりも支持性・安定性がある
⑩ 歩行補助つえ
多点杖、松葉杖、ロフストランド・クラッチなど

※T字杖は対象外(価格が安いため)。

 より詳しくは、以下の「関連Q&A」を参照。

関連Q&A
A T字杖が対象外の理由とは  まず、福祉用具貸与の目的は、福祉用具についての高齢者の費用負担を軽減する、というものです。  そして、T字杖は比較的安価で入手できます。そのため、T字杖は給付の対象外になっている、ということです。  なお、以下のように、市町村によっては、高齢者にT字杖を無料で支給しているところもあります。
東京都調布市の公式ホームページです。
⑪ 認知症老人徘徊感知機器
認知症高齢者が外出するのをセンサーで感知すると、家の中に設置した本体のスピーカーからアラームが鳴る、といったもの

※福祉用具貸与の種目にあたる部分と通信機器にあたる部分が区別できる場合は、福祉用具の種目に相当する部分(外部との通信機能を除いた部分〔本体とセンサー〕)は福祉用具貸与の種目として保険給付されるが、追加した通信機器は給付対象外。

関連Q&A
 認知症老人徘徊感知機器の基本的な機能は、玄関などに設置したセンサーで認知症高齢者が一人で外出するのを感知すると、家の中に設置した本体のスピーカーからアラームが鳴る、といったものです。  ここに、オプション機能を追加できるものがあります。このオプション機能は、センサーが感知すると、それを知らせるメールを携帯電話などに送信する、といったものです。  このオプション機能のために、通信機器を追加して、それと本体をケーブル等でつなぐものがあります。これが「福祉用具貸与の種目にあたる部分と通信機器にあたる部分が区別できる場合」です。  この場合の本体とセンサーが、「認知症老人徘徊感知機器の『外部との通信機能を除いた部分』」になります。これは福祉用具貸与の対象です。  そして、追加した通信機器は給付対象外になります。
⑫ 移動用リフト(つり具の部分を除く)
床走行式リフト、固定式リフト、据置式リフト、可搬式の階段昇降機、段差解消機(たとえば玄関や掃出し窓などで使用するもの)

※つり具の部分は、特定福祉用具販売の対象。
⑬ 自動排泄処理装置
尿や便を自動的に吸引する装置

※交換可能部品(レシーバー、チューブ、タンクなど)のうち尿や便の経路となるもので利用者や介助者が容易に交換できるものは特定福祉用具販売の対象。
 専用パッドや洗浄液など排泄のたびに消費するもの、専用パンツや専用シーツなどの関連製品は給付対象ではなく、全額が利用者負担。
住宅改修の内容の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
住宅改修の内容について、◯か×で答えなさい Q1 取付工事が必要なく据え置いて使用する手すりは、住宅改修費の支給対象にはならな...


特定福祉用具販売の内容

① 腰掛便座
ポータブルトイレ(水栓機能がついているものも対象)、補高便座(便器の上に置いて高さを補う。電動の昇降機能がついているものも対象)

※水洗ポータブルトイレの設置に要する費用は保険給付の対象とはならず、全額が利用者負担。
② 自動排泄処理装置の交換可能部品
交換可能部品(レシーバー、チューブ、タンクなど)のうち尿や便の経路となるもので利用者や介助者が容易に交換できるもの

※専用パッドや洗浄液など排泄のたびに消費するもの、専用パンツや専用シーツなどの関連製品は給付対象ではなく、全額が利用者負担。
③ 排泄予測支援機器
膀胱内の尿の溜まり具合を超音波で測定して可視化するとともに、排尿タイミングを知らせる自立排泄をサポートする機器
④ 入浴補助用具
・入浴用いす
・浴槽用手すり(浴槽の縁を挟んで固定する)
・浴槽内いす
・入浴台(浴槽の縁に掛けて出入りの際に座る)
・浴室内すのこ(脱衣所と浴室の段差を調整する)
・浴槽内すのこ(浴槽の中に敷いて出入りを容易にする)
・入浴用介助ベルト(利用者の身体に巻きつけて、介助者が握って支える)
⑤ 簡易浴槽
未使用時に立てかけられるなど容易に収納でき、取水や排水のための工事を伴わないもの
⑥ 移動用リフトのつり具の部分
身体を包んで保持するシート状のものや、入浴用車いすのいす部分を取り外して吊り具となるもの

※移動用リフト本体は、福祉用具貸与の対象。
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