老人福祉制度の「措置」とは、どういうものですか?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

猫の写真
(2025ユーキャン速習レッスンP24、十訂基本テキスト上巻P24・P25)

A 「措置」は市町村による行政処分

 老人福祉制度では「措置」によってサービスが提供されます。これは、行政機関である市町村が必要性を判断して、利用者に対し「この事業者による、このサービスを利用しなさい」というように決定する行政処分です。

 措置により、利用者には介護サービスが提供されます。ただし、これは「利用者が介護サービスを受ける権利をもっている」ということではありません。あくまで「市町村が、行政における処分として介護サービスを提供している」というだけです。

※こうした、市町村の行政処分の結果として生じた間接的な利益のことを「反射的利益」といいます。
 また、この場合は利用者の権利保障が不十分と言えます。
介護保険制度では、利用者の権利が保障されている
 介護保険制度では、「市町村に認定された利用者は、介護サービスを受けることができる」とされています。これは「利用者が介護サービスを受ける権利をもっている」ということです。そのため、「こんな介護サービスを、これくらいの頻度で利用したい」と主張することができます。ですので、介護保険制度では、利用者の権利が保障されていると言えます。
トップへ戻る