老人福祉制度一覧

「応能負担」と「応益負担」は、どのように違うのですか?

<h3>「応能負担」は、負担能力応じて費用を負担する</h3>  その人の負担能力(収入が多いか少ないか)に応じて、費用を負担する方式です。  老人福祉制度の利用者負担は、応能負担です。たとえば、10万円分のサービスを受けた場合の利用者負担の金額は、収入の多いAさんは1万円で、収入の少ないBさんは4,000円、というようになります。 &nbsp; <h3>「応益負担」は、受けた利益に応じて費用を負担する</h3>  受けたサービスの量(受けた利益)に応じて、費用を負担する方式です。  介護保険制度の利用者負担は、応益負担です。たとえば、利用者負担割合が1割の人の場合、利用者負担の金額は、5万円分のサービスを利用したら5,000円で、10万円分のサービスを利用したら1万円になります。

老人福祉制度の「措置」とは、どういうものですか?

<h3>「措置」は市町村による行政処分</h3>  老人福祉制度では「措置」によってサービスが提供されます。これは、行政機関である市町村が必要性を判断して、利用者に対し「この事業者による、このサービスを利用しなさい」というように決定する行政処分です。  措置により、利用者には介護サービスが提供されます。ただし、これは「利用者が介護サービスを受ける権利をもっている」ということではありません。あくまで「市町村が、行政における処分として介護サービスを提供している」というだけです。

老人福祉制度と老人保健制度はどう違うのですか?

<span class="qa">A</span> 老人福祉制度と老人保健制度の違いとは  老人福祉制度と老人保健制度は別の制度であり、それぞれ次のようなものです。 &nbsp; 老人福祉制度  これは、老人福祉法に基づいて、高齢者福祉に関するさまざまな内容を実施する制度です。介護保険制度が始まる前は、老人福祉制度の「措置」によって介護サービスが提供されていました。  介護保険制度が始まってからは、介護保険制度によって高齢者に介護サービスが提供されるようになりました。  つまり、老人福祉制度は高齢者福祉について全般的にカバーしていて、高齢者への介護サービスに特化した制度として始まったのが介護保険制度、ということです。  ただし、介護保険制度が始まったからといって、老人福祉制度がなくなったわけではありません。現在においても、老人福祉制度によって様々な施策が実施されています。  そして、次のようなやむを得ない事情がある場合は、老人福祉制度の「措置」によってサービスが提供されます。 <div class="indent"><span class="maru">●</span>家族などの虐待・無視を受けている場合</div> <div class="indent"><span class="maru">●</span>認知症などで意志能力が乏しくかつ本人を代理する家族がいない場合</div> &nbsp; <h3>老人保健制度</h3>  これは、高齢者に対する“医療”についての制度で、現在はなくなっています(代わりに、後期高齢者医療制度が開始されています)。  以前は、75歳以上の高齢者と、障害の認定を受けた65歳以上74歳未満の高齢者は、病院での診察や治療などにかかる医療費について、老人保健制度おける「医療等」から給付されていました。  介護保険制度が開始された際には、老人保健制度の「医療等」における「介護サービス」の部分が介護保険制度に以降して、介護保険制度から提供されるようになりました。  ただし、このとき老人保健制度の「医療等」がなくなったわけではありません。「介護サービス」以外の部分は、従来どおり老人保健制度の「医療等」から給付されていました。  その後、「老人保健法」は「高齢者の医療の確保に関する法律」に全面改正され、老人保健制度はなくなって、その代わりに後期高齢者医療制度が始まり、これによって75歳以上の高齢者と、障害の認定を受けた65歳以上74歳未満の高齢者に対する医療の給付が行われています。 <div class="sanshyo"><span class="sankaku">▼</span>関連Q&A</div> <a href="https://caremane.site/69">https://caremane.site/69</a>

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