地域支援事業の役割、内容や対象者を簡単にまとめると、どのようになりますか?

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(2019ユーキャン速習レッスンP112、八訂基本テキスト1巻P160)

A 地域支援事業の役割、内容と対象者のまとめ

地域支援事業の役割

 地域支援事業を簡単に言うと、被保険者が要介護・要支援状態になることを予防し、要介護・要支援状態となった場合でもできるかぎり地域で自立した生活を送れるように支援する事業です。

 介護保険においては、要介護・要支援認定を受けた人に対して、訪問介護や訪問看護などのサービスが保険給付されます。
 ただし、サービスを保険給付するだけでは不十分です。それとあわせて、地域の高齢者の心身機能が低下することを予防したり、地域の高齢者の状況を把握したり、地域のサービスが効率的に提供されるようネットワークを構築したり、サービスを提供する側である介護支援専門員をサポートしたりなど、地域社会を全体的に支援することも大切です。これを行うのが、地域支援事業になります。

 介護保険制度が始まった当初は、保険給付はありましたが、地域支援事業はありませんでした。
 その後、介護保険制度が運営されていくうちに、「介護が必要になる状態を予防し、地域で生活できるよう支援することが大切」という考え方が広まって、地域支援事業が創設されました。

地域支援事業の内容と対象者のまとめ

 地域支援事業には、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)、包括的支援事業、任意事業の3つがあり、それぞれの内容と対象者をまとめると、次のようになります。

総合事業

介護予防・生活支援サービス事業
 心身機能の低下が一定以上の人に対して、介護サービスを提供する事業です。

 対象となるのは、次の者です。
要支援者
基本チェックリストにより事業の対象者に該当した第1号被保険者(介護予防・生活支援サービス事業対象者)
※基本チェックリストは、認定を受けていない第1号被保険者に対して実施されます。

 具体的な内容は、対象者に訪問型サービス通所型サービスといった介護サービス、それと一緒に行う生活支援サービス(栄養改善のための配食、ボランティアによる見守りなど)を提供します。これらを計画的に実施するために、介護予防ケアマネジメントも実施します。

一般介護予防事業
 地域における第1号被保険者の介護予防のために、地域を活性化するという事業です。

 対象となるのは、すべての第1号被保険者(要介護・要支援認定を受けている第1号被保険者、認定を受けていない第1号被保険者、介護予防・生活支援サービス事業対象者である第1号被保険者も含む)です。

 具体的な内容は、地域の状況の把握、介護予防についての普及・啓発、地域住民の育成・支援などです。

包括的支援事業

 地域におけるさまざまな課題に対応するために、地域を活性化するという事業です(総合事業よりも、もっと広い範囲をカバーしていると言えます)。

 対象となるのは、第1号被保険者と第2号被保険者です(要介護・要支援認定を受けている第1号・第2号被保険者、認定を受けていない第1号・第2号被保険者、介護予防・生活支援サービス事業対象者である第1号被保険者も含む)。

 具体的な内容は、総合的な相談を受けたり、権利擁護を進めたり、地域の専門家によるネットワークをつくる、といったことです。

任意事業

 総合事業と包括的支援事業に加えて、プラスアルファの内容として行うかどうか、という事業です。

 対象者や内容はさまざまで、実施するかどうかは各市町村が判断します。

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