市町村相互財政安定化事業の詳しい仕組みは、どのようなものですか?

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(2024ユーキャン速習レッスンP137、九訂基本テキスト上巻P70)

A 市町村相互財政安定化事業の仕組みとは

 市町村相互財政安定化事業は、複数の市町村で(より広い範囲で)保険料を設定して、その複数の市町村で財政を安定させましょう、というものです。

 たとえば、A市、B市、C市の3市で市町村相互財政安定化事業を実施する場合、3市を1つのまとまりとして考えて、その全体で介護保険に必要な費用がどれくらいになるかを考えます。そして、そのために必要な保険料がどれくらいになるかを考えて、3市全体としての保険料率を設定します。この「複数の市町村全体としての保険料率」を調整保険料率といいます。

 調整保険料率によって、3市すべてにおいて、所得の多い人は保険料が高くなり、所得の少ない人は保険料が低くなります。こうして設定した保険料を徴収して、3市全体として必要な金額を集めます。
 ただし、徴収の事務はそれぞれの市が行います。そのため、それぞれの市で考えた場合は、黒字になるところと赤字になるところが出てきます。そして、黒字の市は、赤字の市に費用を交付します。これによって、赤字の市町村の財政不足が解消されることになります。

 このような仕組みが、市町村相互財政安定化事業です。

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