特定施設入居者生活介護の定義について、◯か×で答えなさい
有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホームで「介護専用型で入居定員29人以下」という条件に当てはまらないものが、特定施設になる(当てはまるものは、地域密着型特定施設になる)。
設問のとおり(詳しくは、後述の「ポイント解説」を参照)。
設問のとおり。
なお、軽費老人ホームにはA型、B型、ケアハウスがあり、主にケアハウスにおいて特定施設入居者生活介護が提供される。
設問のとおり。
なお、介護保険において特定施設は「利用者が自ら費用負担をして選んだ居宅」という位置づけ(地域密着型特定施設も同様)。
特定施設には、要支援者と認定を受けていない人を対象とする「混合型」もある。
なお、入居者が要介護者(または入居時に要介護者であった人)、その配偶者および三親等内の親族などに限られるものを「介護専用型」という。
特定施設入居者生活介護には、支給限度基準額は設定されていない。
支給限度基準額が設定されないサービス
●居宅療養管理指導 ●介護予防居宅療養管理指導 ●特定施設入居者生活介護(短期利用を除く) ●介護予防特定施設入居者生活介護 ●認知症対応型共同生活介護(短期利用を除く) ●介護予防認知症対応型共同生活介護(短期利用を除く) ●居宅介護支援 ●介護予防支援 ●地域密着型特定施設入居者生活介護(短期利用を除く) ●地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 ●施設サービス(介護福祉施設サービス、介護保健施設サービス、介護療養施設サービス) |
施設サービスなど → ◯◯単位×30日といった計算で1か月の最大単位数が決まってくる
たとえば、施設サービスを利用する場合、そこの従業者によって必要なサービスが総合的に提供されます。そのため、他のサービスを組み合わせて利用する必要がありません。 また、施設サービスでは、要介護度別に1日あたりの単位数が定められています。すると、1か月間利用した場合の最大単位数(加算がある場合はそれ含めて)が、要介護度別に自動的に(◯◯単位×30日といった計算によって)決まってきます。 そのため、支給限度基準額を定める必要がないのです。 特定施設入居者生活介護(短期利用を除く)、介護予防特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護(短期利用を除く)、介護予防認知症対応型共同生活介護(短期利用を除く)、地域密着型特定施設入居者生活介護(短期利用を除く)、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、上記の施設サービスと同様の考え方になります。居宅療養管理指導・介護予防居宅療養管理指導 → 1か月の提供回数の上限と1回の単位数が決まっているので、1か月の最大単位数も決まってくる
居宅療養管理指導と介護予防居宅療養管理指導は、職種などによって1か月の提供回数の上限と1回あたりの単位数が定められているので、1か月の最大単位数が自動的に決まってきます。 たとえば、歯科医師が同一建物居住者以外の利用者に対して居宅療養管理指導を行う場合、1か月に2回まで、1回につき503単位とされています。ですので、1か月に最大で1,006単位しか算定できないことになります。 そのため、支給限度基準額を定める必要がありません。居宅介護支援・介護予防支援 → はじめから単位数が1か月あたりで設定されている
居宅介護支援と介護予防支援は、はじめから単位数が1か月あたりで設定されているので、1か月の最大単位数(加算がある場合はそれ含めて)が自動的に決まってきます。 たとえば居宅介護支援では、取り扱い件数40未満までの部分、要介護1・2の単位数は、1か月につき1,042単位です。加算がある場合は、その単位数がプラスされます。これで、1か月の最大単位数が決まります。 そのため、支給限度基準額を定める必要がありません。ポイント解説
特定施設となるもの
有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホームで「介護専用型で入居定員29人以下」という条件に当てはまらないものが、特定施設になります(当てはまるものは、地域密着型特定施設になります)。
なお、介護保険において特定施設は「利用者が自ら費用負担をして選んだ居宅」という位置づけです(地域密着型特定施設も同様)。
介護専用型 特定施設 |
入居者が要介護者(または入居時に要介護者だった人)、その配偶者および三親等内の親族などに限られるもの。 |
混合型 特定施設 |
要介護者だけでなく、要支援者や自立の人も対象とするもの。 |
より詳しくは、以下の「関連Q&A」を参照。
介護専用型特定施設
入居者が要介護者(または入居時に要介護者であった人)、要介護者の配偶者や3親等内の親族などにかぎられる特定施設です。言い換えると、「配偶者や三親等内の親族などは、認定を受けていなくても一緒に入居できる」ということです。 たとえば、混合型特定施設
介護専用型以外のもので、要介護者だけでなく、要支援者と自立の人も対象としているのが混合型特定施設です。
有料老人ホーム
高齢者に入浴、排泄、食事の提供、その他日常生活に必要な便宜を提供することを目的とした施設です。次のような類型があります。
特定施設入居者生活介護事業者の指定を受けて、要介護認定を受けた人が入居し、その有料老人ホームの従業者が、介護保険の特定施設入居者生活介護(介護、家事、相談・助言、日常生活上の世話、機能訓練、療養上の世話など)を提供する。 |
特定施設入居者生活介護事業者の指定を受けて、要介護認定を受けた人が入居し、その有料老人ホームの従業者と外部のサービス事業者が、介護保険の特定施設入居者生活介護を提供しする。 |
食事等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設(指定は受けておらず、特定施設入居者生活介護は提供しない)。 要介護認定を受けていない人も入居できる。 要介護認定を受けた人は、外部の事業者による訪問介護などのサービスを利用しながら、その有料老人ホームで生活することが可能(これは、自宅で暮らしている人が訪問介護などを利用するのと同じ)。 |
食事等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設(指定は受けておらず、特定施設入居者生活介護は提供しない)。 要介護認定を受けていない人だけが入居できる。要介護認定を受けた場合は退去することになる。 |
軽費老人ホーム
無料または低額な料金で高齢者を入居させ、日常生活上必要な便宜を供与することを目的とした施設です。次のような類型があります。
A型 | 低所得者が対象 |
B型 | 自炊程度ができる人が対象 |
ケアハウス | 身体機能の低下がある人が対象 |
主にケアハウスの入居者が、特定施設入居者生活介護の対象です。
より詳しくは、以下の「関連Q&A」を参照。
A型
低所得者で健康な高齢者が対象です。こうした人に無料または低額な料金で入居してもらって、日常生活上の便宜を供与します。 より具体的には、低所得の高齢者に対し、住む場所、食事、相談援助などを無料または低額な料金で提供する、ということです。B型
自炊程度のできる健康な高齢者が対象です。こうした人に無料または低額な料金で入居してもらって日常生活上の便宜を供与します。 より具体的には、高齢者に対し、住む場所、相談援助などを無料または低額な料金で提供する、ということです(「B型」では、食事の提供はありません)。 「A型」も「B型」も、提供する日常生活上の便宜に、介護サービスは含まれません。 そして、「A型」または「B型」の入居者が要介護・要支援認定を受けた場合には、基本的には退居することになります(ただし、軽費老人ホームによっては、外部の事業者による介護保険のサービスを利用しながら、そこでの生活を継続することを認めているところもあります)。ケアハウス
身体機能の低下がある人が対象で、食事や入浴などの介護、相談援助などを提供します。 軽費老人ホーム(A型、B型、ケアハウス)は、介護保険制度が始まる前からありました。 そして、介護保険制度が始まってからは、軽費老人ホームは特定施設と位置づけられ、(対象者からして、主にケアハウスにおいて)介護保険のサービスである特定施設入居者生活介護等を提供しています。 なお、今後はケアハウスに統一されていきます。
養護老人ホーム
環境上の理由及び経済的な理由により自宅での生活が困難な高齢者を入所させて、養護することを目的とする施設です。この入所は、老人福祉制度の措置によって行われます。