第25回 問題5【令和4年度 ケアマネ試験 介護支援分野】

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問題5 介護保険の被保険者資格の取得及び喪失について正しいものはどれか。2つ選べ。
1.医療保険加入者が40歳に達したとき、住所を有する市町村の被保険者資格を取得する。
2.第1号被保険者が生活保護の被保護者となった場合は、被保険者資格を喪失する。
3.入所前の住所地とは別の市町村に所在する養護老人ホームに措置入所した者は、その養護老人ホームが所在する市町村の被保険者となる。
4.居住する市町村から転出した場合は、その翌日から、転出先の市町村の被保険者となる。
5.被保険者が死亡した場合は、その翌日から、被保険者資格を喪失する。

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解答

1、5

解説

1.医療保険加入者が40歳に達したとき、住所を有する市町村の被保険者資格を取得する。
→◯

 設問の場合、第2号被保険者の資格要件を満たすことになります(2022ユーキャン速習レッスンP48、九訂基本テキスト上巻P47)。そのため、解答は◯になります。

被保険者の資格要件
第1号被保険者 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者
第2号被保険者 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の者で、医療保険に加入している者
被保険者資格の取得・喪失の時期の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
被保険者資格の取得・喪失と届出について、◯か×で答えなさい Q1 年齢到達による資格取得時期は、誕生日の前日となる。 解...
2.第1号被保険者が生活保護の被保護者となった場合は、被保険者資格を喪失する。
→×

 まず、選択肢1の解説にあるように、被保険者の資格要件には、生活保護受給者であるかどうかに関する内容はありません。
 ですので、第1号被保険者が生活保護受給者になっても、被保険者資格は喪失しません(2022ユーキャン速習レッスンP48、九訂基本テキスト上巻P47)。そのため、解答は×になります。

関連Q&A
 これについては「介護保険の被保険者が生活保護を受けるようになった場合」という観点から、以下に第1号被保険者と第2号被保険者をそれぞれ見ていきます。まず、分かりやすいように、第2号被保険者からです。  

第2号被保険者が生活保護を受けるようになった場合


第2号被保険者の資格要件

「市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の者で、医療保険に加入している者」  

国民健康保険に加入していた第2号被保険者 → 介護保険の被保険者ではなくなる

 生活保護を受けるようになると、国民健康保険の適用除外になります(必要な医療は、生活保護の医療扶助から給付されます)。そのため、国民健康保険に加入していた第2号被保険者が生活保護を受けるようになると、国民健康保険の適用除外となって医療保険未加入になり、上記の資格要件のうち「医療保険に加入している者」を満たさなくなって、介護保険の被保険者ではなくなります。したがって、「介護保険の被保険者でない生活保護受給者」になります。  この人が介護を必要とする場合、介護サービスの費用については、10割が生活保護の介護扶助から給付されます。  なお、生活保護を受けるようになるのは、自営業者(国民健康保険に加入)がほとんどです(企業に勤務している人で、生活保護を受けるようになるケースは、なかなかありません)。そのため、40歳以上65歳未満で生活保護を受けるようになった人のほとんどは、介護保険の被保険者ではなくなります。  

企業の健康保険に加入していた第2号被保険者 → 介護保険の被保険者であり続ける

 生活保護を受けるようになっても、企業の健康保険に加入することは可能です。そのため、企業に勤務して健康保険に加入していた第2号被保険者が生活保護を受けるようになっても、健康保険に加入し続けて(上記の資格要件は満たしたままで)、第2号被保険者であり続けます。したがって、「第2号被保険者である生活保護受給者」になります。  この人が介護を必要とする場合、介護サービスの費用については、9割が介護保険から給付されて、残り1割が生活保護の介護扶助から給付されます。  なお、前述のように、健康保険に加入している会社員は企業で働いているので、生活保護を受けるようになるのは稀です。生活保護を受けるようになるのは、たとえばですが、会社員であって、その企業の健康保険に加入しているが、事情により勤務日数が少ないなどの理由で給与が少なく、それだけでは生活できないために生活保護を受ける、といったケースが考えられます。  

第1号被保険者が生活保護を受けるようになった場合


第1号被保険者の資格要件

「市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者」  

第1号被保険者 → 介護保険の被保険者であり続ける

 第1号被保険者が生活保護を受けるようになっても、上記の資格要件には影響がありません。そのため、「第1号被保険者である生活保護受給者」になります。  この人が介護を必要とする場合、介護サービスの費用については、9割が介護保険から給付されて、残り1割が生活保護の介護扶助から給付されます。
3.入所前の住所地とは別の市町村に所在する養護老人ホームに措置入所した者は、その養護老人ホームが所在する市町村の被保険者となる。
→×

 設問の場合、住所地特例が適用されて、入所前の市町村の被保険者であり続けます(2022ユーキャン速習レッスンP49、九訂基本テキスト上巻P48・P49)。そのため、解答は×になります。

住所地特例の詳細は、以下の「ポイント解説」を参照
住所地特例について、◯か×で答えなさい Q1 養護老人ホームは、住所地特例対象施設に含まれる。 解答を見る > A...
4.居住する市町村から転出した場合は、その翌日から、転出先の市町村の被保険者となる。
→×

 居住する市町村から転出した場合は、その当日から、転出先の市町村の被保険者になります(2022ユーキャン速習レッスンP48、九訂基本テキスト上巻P47)。そのため、解答は×になります。

関連Q&A
 考え方としては「保険給付が適切に行われるようになっている」ということです。被保険者資格を喪失するタイミングと保険給付の関係は、以下のようになります。  

その市町村の住所がなくなったとき(国外への転出) → 翌日

※その市町村の住所がなくなった日に、他の市町村に住所を移したとき → 当日
 まず、分かりやすいよう※の方から説明します。  たとえば、A市からB市に引っ越すとします。この場合、引っ越し当日にA市の被保険者資格を喪失し、同日にB市の被保険者資格を取得します。もし、「翌日に資格を喪失」となっていると、A市とB市の両方の被保険者資格をもっている時間が発生してしまいます。これを避けるためには、「その日から資格を喪失」とする必要があります。  そして「その市町村の住所がなくなったとき(国外への転出) → 翌日」についてです。  たとえば、朝に訪問介護を利用して、その日の午後に国外へ転出するとします。この場合、国外へ転出する当日に被保険者資格を喪失してしまうと、朝に利用した訪問介護が保険給付されなくなってしまいます。被保険者資格を喪失するのが翌日なら、朝に利用した訪問介護も保険給付されます。  

第2号被保険者が医療保険の加入者でなくなったとき → 当日

 これは具体的には、国民健康保険に加入していた第2号被保険者が、生活保護を受けるようになった場合です。  生活保護を受けるようになると、国民健康保険と後期高齢者医療制度の適用除外になります(必要な医療は、生活保護の医療扶助から給付されます)。そのため、国民健康保険に加入していた第2号被保険者が生活保護を受けるようになると、国民健康保険の適用除外となって医療保険未加入になり、第2号被保険者の資格要件(下表参照)のうちの「医療保険加入者であること」を満たさなくなります。  そしてこの場合は、生活保護を受けるようになった当日に、生活保護の介護扶助から介護サービスが給付されるように切り替わります。そのため、当日に被保険者資格を喪失しても問題はないと言えます。
被保険者の資格要件
第1号被保険者 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者
第2号被保険者 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の者で、医療保険に加入している者
 

死亡したとき → 翌日

 たとえば、朝に訪問介護を利用して、その日の午後に亡くなったとします。この場合、死亡した当日に被保険者資格を喪失してしまうと、朝に利用した訪問介護が保険給付されなくなってしまいます。  被保険者資格を喪失するのが死亡日の翌日なら、朝に利用した訪問介護も保険給付されます。  

適用除外施設に入所・入院したとき → 翌日

 たとえば、朝に訪問介護を利用して、その日の午後に適用除外施設に入所するとします。この場合、適用除外施設に入所する当日に被保険者資格を喪失してしまうと、朝に利用した訪問介護が保険給付されなくなってしまいます。  被保険者資格を喪失するのが翌日なら、朝に利用した訪問介護も保険給付されます。
5.被保険者が死亡した場合は、その翌日から、被保険者資格を喪失する。
→◯

 設問のとおりです(2022ユーキャン速習レッスンP48、九訂基本テキスト上巻P47。選択肢4の解説にある「関連Q&A」も参照)。

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